黄昏のペナン島で優雅な休日「イースタン&オリエンタルホテル」宿泊記
【注記】本館は2019年に改装。宿泊は改装前のものです。
古くから、マラッカ海峡を行き来する貿易船の寄港地として繁栄したマレーシアの「ペナン島」。
世界遺産に認定された旧市街「ジョージタウン」には、イギリス統治時代の面影を残すコロニアル様式の建物が点在しています。
19世紀に建てられた「イースタン&オリエンタルホテル」も、その一つ。
海辺に佇む白亜のコロニアル・ホテルは、1世紀以上経った今でも、世界中のトラベラーの憧れ。
ペナン島で滞在するなら、一度は泊まってみたいホテルです。
- イースタン&オリエンタルホテルの歴史
- 歴史ある本館と新しい別館
- 本館「デラックス・スイート」の部屋
- 非日常の世界!美しきコロニアルな館内
- イースタン&オリエンタルホテルの朝食
- クラシックな英国式アフタヌーンティー
- ギフトショップで選ぶペナン土産
イースタン&オリエンタルホテルの歴史
■ 1885年にサーキーズ兄弟が創業
「イースタン&オリエンタルホテル」を創業したのは、サーキーズ兄弟。
そう、シンガポールのラッフルズホテルを創業したことで知られる、あのサーキーズ3兄弟です。
1885年にペナンの「イースタン&オリエンタルホテル」、1887年にシンガポールの「ラッフルズホテル」、1901年にミャンマーの「ザ・ストランド」と、各地にホテル事業を拡大していったサーキーズ兄弟。
当時「アジアのホテル王」として名を馳せました。
1世紀以上にわたる歴史において、チャップリン、サマセット・モーム、孫文など、多くの著名人や王族が訪れたペナン屈指の名門ホテル。
2017年にはイギリスのチャールズ皇太子夫妻が滞在されました。
歴史ある本館と新しい別館
■ 19世紀の雰囲気を残すクラシックな本館
創業当時の雰囲気を残す本館「ヘリテージウイング」と、2013年に完成した新館「ヴィクトリーアネックス」の2棟からなる「イースタン&オリエンタルホテル」。
予約の際、本館と新館のどちらに宿泊するかで悩みましたが、クラシックホテル好きとしては、やはり歴史ある雰囲気を楽しみたいということで本館を選択。
ロビーに入ると、時が止まったような空間が!
クラシックな家具に、所々に飾られたトロピカルな花や観葉植物が、いかにも南国らしいコロニアル・スタイル。
風格を感じさせる木製フロントデスクでチェックインすると、ピンク色の美しいウェルカムドリンクでおもてなし。
その後、スタッフの人がお部屋まで案内してくれました。
ポイント
それぞれに別々の入口とロビーが設けられている本館と別館。空港からタクシーなどでホテルに向かう場合、本館の「ヘリテージウイング」なのか別館「ヴィクトリーアネックス」なのか、しっかりと伝えましょう。万が一、間違えたとしても、中でつながっているので、ご安心を。
本館「デラックス・スイート」の部屋
■ 全室スイート仕様!58㎡の部屋
今回滞在するのは、1階113号室の「デラックス・スイート」。
もちろん、この1階というのは、植民地時代の宗主国イギリス式の数え方。地上階グランドフロアの一つ上、つまり2階の部屋ということです。
「イースタン&オリエンタルホテル」は全室スイート仕様。
「デラックス・スイート」は、ヘリテージウイングで最も一般的なお部屋です。
広々とした部屋は、約58㎡。扉を開けると、まずはベッドルーム、その奥にリビングスペースという構成。
部屋の至るところに置かれた、レトロな調度品の数々。時代を超えてきたホテルならではの、いぶし銀の趣きです。
しかも極め付けは、壁に設置された渋いスイッチ。実はこれ、バトラーコール!
押すだけで、24時間バトラーさんが駆けつけてくれます。
■ 居心地満点!リビングスペース
ベットルームと分けられたスペースがあるだけで、満足度が格段に上がるホテルステイ。
コンパクトながらリビングスペースには、ソファーセット、デスク、テレビキャビネットが使いやすくまとめられています。
ウェルカムフルーツやコーヒーマシーンもあるので、ソファーで寛ぐのにぴったり。
■ ゴージャスな広々バスルーム
古いホテルで一番気になるのが水回り。
でも、さすが一流ホテル!バスルームは、きちんとリノベーションとメンテナンスがされているので、心配無用。
床は、黒と白の市松模様がシックな総大理石。
バスタブをセンターに、左右にシンクが一つずつ。さらにシャワールームとトイレが別々にあるという充実ぶり。
アメニティ、ドライヤー、スリッパ、バスローブなど、必要なものは全て揃っています。
こんな贅沢なお部屋が、1万5,000円くらいで泊まれるなんて、感激!
非日常の世界!美しきコロニアルな館内
お部屋で一休みしたら、次は館内を探検してみましょう。
本館と新館をつなぐ美しい廊下。
椰子の木が茂る中庭と、目の前に広がる海が、南国リゾートらしい雰囲気。
■ 本館・新館2つのプール
正面ロビーのちょうど反対側にあたる1階には、本館「ヘリテージウイング」のプールがあります。
白亜の外観とヤシの木に囲まれたプールは、映画のワンシーンのような風景。
対する、新館「ヴィクトリーアネックス」の6階にあるのが、こちら。
そのまま海と空につながっているような「インフィニティプール」。
新館プールの半分は、屋根のある半オープンな造り。少々の雨の日や、日焼けの気になる女性でも楽しめるのもGood。
周りには、デッキチェアやデイベッドがたくさんあり、プールバーも併設。
■ 新館6階「プランターズ・ラウンジ」
同じく新館6階、プールの隣にあるのが、「プランターズ・ラウンジ」。
ヨーロッパのクラシックスタイルと、開拓時代の異国趣味を合わせたようなインテリアが素敵。
新館の「スタジオ・スイート」の宿泊者は、ここで朝食を食べることも可能です。
イースタン&オリエンタルホテルの朝食
■ 「サーキーズ」の朝食ビュッフェ
宿泊者のメイン朝食会場となっているのが、新館1階の「サーキーズ」。
ビュッフェ形式で、和・洋・中の料理が揃っています。その場で調理してくれるエッグステーション、ヌードルバー、カレーコーナーも人気。
外にもテラス席で、海を見ながらの朝食は最高。
クラシックな英国式アフタヌーンティー
■ 「1885」での優雅なティータイム
イギリス統治時代のクラシックホテルとくれば、お楽しみは英国式「アフタヌーンティー」。
本館1階にあるレストラン「1885」では、14時〜17時までアフタヌーンティーを提供。1人RM76.0(約2000円)。
テーブルには、2段トレイには乗り切らないほどのケーキ、パイ、サンドイッチ、スコーンが並びます。
香り高い紅茶と一緒に、優雅なティータイムをどうぞ。
メモ
レストラン「1885」は、宿泊者以外の利用も可能。アフタヌーンティーは人気なので、予約しておくのが無難です。
ギフトショップで選ぶペナン土産
■ 新館1階ギフトショップ「エンポリウム」
最後に、新館1階にあるギフトショップでお土産探し。
「イースタン&オリエンタルホテル」のロゴ入りグッズやポストカード、ペナンの工芸品・服飾品などが売られています。
創業者サーキーズ兄弟のトレードマークである「髭(ひげ)」をモチーフにしたマグカップがかわいい!
ギフトショップの隣には、というホテルの歴史を展示した「E&Oギャラリー」もありました。
世界遺産の街並みに、美食、アートといった見所の多い「ペナン島」。しかも物価が安い!
貴重なヘリテージ・ホテルに宿泊して、在りし日のコロニアル時代に思い馳せる休日。そんな旅はいかがですか?
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