コロナ禍で無念!2020年に閉店したシンガポールの愛すべきお店たち
移り変わりの激しいといわれるシンガポールの飲食業界。
特に、コロナに振り回された2020年。
4月7日から始まった部分的ロックダウン「サーキットブレーカー」により、店内飲食が全面禁止。フェーズ2が始まる6月18日まで約2ヶ月間、営業はテイクアウトのみに限定されました。
店内飲食が解禁された現在でも、客席の間隔確保やグループ客の人数制限など、ソーシャルディスタンスに基づく一定の規制は継続中。
いつにも増して相次いだ閉店というニュースが、厳しい飲食業界の状況を物語っています。
あの人気店が、まさかの閉店
■ アントワネット(Antoinette)
今でこそ美味しいケーキ屋さんが増えてきたシンガポールですが、本格派フレンチ・パティスリーの先駆者といえば「アントワネット」。
乙女心をくすぐる優雅なティーサロン。華やかで手の込んだ芸術的なケーキの数々。とっておきの時間を過ごすのにぴったりのカフェでした。
2020年6月30日、ラベンダーとミレニアウォークにあった2店舗が同時閉店。
コロナで、シンガポールのケーキ・パティスリー業界は、偉大なレジェンドを失ってしまいました。
■ ベイカージン(Bakerzin)
1998年創業の「ベイカージン」は、シンガポールで多くの人々に親しまれてきたローカル・チェーン店の一つ。
最盛期には10店舗を誇り、2020年時点でも5店舗を展開していた老舗ベーカリー・レストランも、コロナで大打撃。
惜しまれつつ、22年間の歴史に幕を下ろしました。
■ DCコミックス・スーパーヒーローズ・カフェ(DC Comics Super Heros Cafe)
マリーナベイ・サンズと高島屋にあった「DCコミックス・スーパーヒーローズ・カフェ」。
スーパーマンやバットマンといった、アメリカンコミックのヒーローをテーマにした店内や料理などは、子供たちに大人気。
サーキットブレイカー中の2020年6月、閉店を発表。無敵を誇るスーパーヒーローズも、コロナには勝てず。
■ ファイヤーベイク(Firebake)
薪がまを使ったオーブン料理とパンで有名なレストラン「ファイヤーベイク」。
2017年、カトンに開店後、瞬く間に人気店の仲間入りを果たした1軒。

2020年8月27日、突然発表された閉店には、多くのファンがショックを受けました。
悲報!日本人御用達店の撤退
■ 串カツ田中
名物の串カツはもちろん、2度漬け禁止ルール、DIYたこ焼き、ハイボールなど、大阪下町グルメの代表「串カツ田中」。
2017年のシンガポール進出後、夜な夜な在住日本人サラリーマンで賑わった憩いの場も、2020年11月16日に営業終了。
クラークキーの夜空を彩った提灯が、もう見れないと思うと寂しい限り。
■ ジャパン・フードタウン(Japan Food Town)
2016年、オーチャードの伊勢丹ウィスマ・アトリア4階に開業した日本食レストラン街「ジャパン・フードタウン」。
ラーメン、焼肉など、日本の味がリーズナブルに楽しめるスポットとして、在住日本人だけでなく、地元ローカルにもお馴染み。

運営会社の賃料未払いにより、伊勢丹側がテナント契約の解除を通告。2020年2月末、強制退去という後味の悪い結果に。
相次ぐ店舗縮小や業態変更
■ 「威南記」マリーナスクエア店
「威南記(ウィーナムキー)」といえば、東京にも支店を持つ、シンガポール・チキンライスの超有名店。
シンガポールに複数店舗を展開するウィーナムキーの中でも、市街中心部から最もアクセスしやすかったマリーナスクエア店が、テナント賃貸契約満了の2020年11月22日に閉店。

観光客の多い店舗だっただけに、世界的な渡航制限による旅行者激減の影響は、避けられなかった模様。
他店舗は閉店していないので、「威南記」を味わうには、そちらへ行きましょう。
■ ブックス・アクチュアリー(Books Actually)
独特の品揃えとセンスで、チョンバルの顔をして知られていた書店「ブックス・アクチュアリー」。
本屋でありながら、ギャラリーのような、雑貨屋さんのような、何でもありの店内。
サブカルチャーの発信地となっていた同店が、2020年9月13日、オンラインでの活動販売に移行することを発表しました。
あのワンダーランドのような実店舗がなくなるのは寂しいですが、枠に囚われない「ブックス・アクチュアリー」のこと。
今後、ネットやSNSという現代のプラットフォーム上で、どんな展開を見せてくれるか、乞うご期待!
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