マレー半島縦断1800km『深夜特急』の旅⑯:ゴール!終着地シンガポール
2019年12月25日(水)
「マレー半島縦断旅」13日目。
タイのバンコクから始まったマレー半島縦断旅も、いよいよ最終日。
マラッカから、JBセントラル、そして終着地のシンガポールまで、半日をかけての大移動が始まります。
ザ・マジェスティックの朝食
■ 静かに幕をあけた最後の朝…
最終日。
今日は昼の出発まで特に予定もないので、朝はゆっくりと起床。
天気は曇り。
ホテル前を蛇行するマラッカ川では、すでにリバークルーズの運行が始まっています。
■ 「ザ・マンション」での朝食ビュッフェ
まったりしていても、朝ゴハンだけは食いっぱぐれるわけにはいきません。
「ザ・マジェスティック・マラッカ」の朝食会場は、本館の2階にあるレストラン「ザ・マンション」。
パンコーナーやサラダバー、エッグステーションなどが揃うビュッフェ形式の朝食。ひと通りいただき、エネルギー充填完了。
■ 旅立ちのとき!さらば、マラッカ
朝食後は、部屋に戻って、パッキング。
12時すぎに、いよいよ「ザ・マジェスティック」を出発です。
The Majestic Malacca
★★★★★
地図188, Jalan Bunga Raya, 75100 Malacca, Malaysia
エリア オールドタウン(マラッカ)
空室・料金チェック
Agoda | Expedia | Booking |
プラウ・セバン駅〜グマス駅
■ ピンチ!予想外のトラブル発生
ホテルからGrabタクシーで約1時間、MR65(1600円)。電車の出発時刻の約30分前に、「プラウ・セバン駅」に到着。
早すぎたのか、まだ誰もおらず、ガランと静まり返った待合室。そのうち、乗客も集まってきました。例によって改札がオープンしたのは、電車の発車時刻の15分くらい前。
ここで改札を通ろうとしたら、駅員さんに止められた。
!?
えっ! 切符の日付が違う??
いやいや、そんなはずは――――――って、ホントだ!
1ヶ月前の11/25になってる!!
買ったときに行き先・日付とも確認したつもりだったのに、痛恨のミス。
予想外のことに、一瞬フリーズしかけたけど、悩んでいる時間はない!急いで隣の窓口に並んで、切符を買い直し。
チケット料金16リンギット(400円)は、勉強代として謹んで上納させていただきました。
■ プラウ・セバン駅を出発
何とか無事改札を抜けて、ギリギリセーフ! 電車に間に合うことができました。
構内に入ってきたのは、このマレー鉄道旅では既に見慣れたイエローとブルーのETS車両。
この列車の行き先は、プラウ・セバン駅から2つ先の「グマス駅」。約30分というショートライドです。
相変わらずの曇り空。延々と続くこの椰子の木も、見納めかと思うと、しんみり…。
ターミナル「グマス駅」で乗り換え
■ 2路線が乗り入れる「グマス駅」
14時17分、定刻通りに「グマス駅」に到着。
新しいのかな? 広くて、キレイに整備されたプラットフォーム。
ここグマスは、マレー半島の西岸を走る「ウエスト・コースト線」と、東岸を走る「イースト・コースト線」が交わる、いわばターミナル駅。
JBセントラル方面へ南下するには、ここで列車に乗り換えなければなりません。
■ グマス駅周辺の様子
乗り換える列車は、15時20分発。約1時間あるので、ぶらり途中下車の気分で、周辺を散策。
ターミナル駅という位置づけや、近代的な駅施設から、周辺にショッピングセンターがあったりするのかなと思いきや、駅前はシャッター通り⁉︎
この少し寂れた雰囲気が、いかにもマレーシアの郊外って感じで、いいですね。
下の写真は、旧グマス駅舎を利用した食堂。
興味は惹かれたのですが、さすがに店内で食事をしている時間はないということで、泣く泣く断念。
シャッター通りの反対側の通りには、人や車の往来もある様子。
ここにKFC(ケンタッキー)とピザハットを発見。
そこまでお腹は空いていなかったので、ケンタでチキンナゲットをテイクアウト。
駅の待合室で食べた、温かいチキンナゲットは、いつもより美味しく感じました。
メモ
ちなみに、KFCではトイレを拝借。ファストフード店だから綺麗かもと期待していたけれど、床はびしょ濡れ。「マレーシアあるある」のトイレでした…。
グマス駅〜JBセントラル駅
■ 旅情満点!古いマレー鉄道車両
JBセントラル行きチケットの日付は、12月25日。今度は改札で止められることもなく、再びグマス駅の構内へ。
プラットフォームで出迎えてくれたのは、近代的なETS車両ではなく、年季の入った古い車両。
実は、今回のマレー鉄道旅で今まで乗ってきたバタワース駅〜グマス駅は、既に電化済みの区間。
しかし、ここから先のグマス駅〜JBセントラル駅までは、2019年現在まだ電化されていない路線。
まだETSは走っていないのです。
レトロながらも、シートはきちんとしていて、快適な車内。
■ マレー鉄道ローカル線、鈍行列車の旅
15時20分、ゆっくりと動き出した列車。
「グマス駅」から「JBセントラル駅」まで、その距離およそ200km。
途中10駅に停車する鈍行列車による移動は、約4時間42分という長丁場です。
車窓には、相変わらずのヤシの木ジャングル。
国境の街「ジョホールバル」の中央駅
■ 「JBセントラル駅」に到着
ただいま時刻は、20時06分。いよいよ「JBセントラル駅」に入線しようというところ。
20時09分、「ジョホールバル」に無事到着。
ここはマレーシア第2の都市であり、海を挟んでシンガポールと接する国境の街。
シンガポール在住者にとっては、週末にふらっと遊びにいくことができる身近な海外です。
地下プラットフォームから上へ上がると、そこは見慣れたジョホールバルの中央駅。
ここまできたら、何か起こっても何とかなるだろうという安堵感に、ホッと一息。
予約してあるシンガポールの「ウッドランズ」行きの列車は、21時30分発。
ここでも約1時間の待ち時間があるので、その間にトイレと買い出しを済ませ、待合所で一休み。
ベンチに座って、出来立ての「ロティ・ボーイ」をパクリ。ジワっと沁みるバターの甘味が、旅の疲れを癒してくれます。
■ マレーシアを出国
列車出発の30分前にあたる9時過ぎに、搭乗開始。
この旅、最後の1枚となった切符を握りしめ、待合所の左側にあるゲートへと進みます。
改札機でパスポートをスキャンして、ゲートを通過。
そのまま進むと、マレーシア側のイミグレがあるので、ここで出国審査(パスポートと両手人差し指の指紋スキャンが必要)。
最後に、荷物検査という流れ。
ゲートから出国審査完了までにかかった所要時間は、わずか10分ほど。
あとは列車が到着するまで、プラットフォーム前の待合室で待機です。
■ 「JBセントラル駅」から5分の国境越え
列車が到着したようです。
待合所の扉が開くと同時に、我先にと乗りこんでいく乗客たち。
さあ、いよいよマレー半島縦断旅、最後となる列車の出発です。
ジョホール海峡で隔てられているマレーシアとシンガポールの国境。
マレー鉄道は、この2国をつなぐ約1kmの連絡橋「コーズウェイ」を約5分で走ります。
街の灯りに見送られて、ジョホールバルを出発。
さようなら、マレーシア!
夜の海上を疾走するマレー鉄道。
あっという間にシンガポール側に到着しました。
マレー鉄道の終着地シンガポール
■ 終着駅「ウッドランズ・チェックポイント」
ここが、シンガポール側の国境駅となる「ウッドランズ」。
マレー鉄道、最南端の終着点となります。
列車を降りると、すぐ目の前にある国境検問所で入国審査を経て、晴れてシンガポールに到着。
駅の外に出て、シンガポールに帰ってきたことを実感しました。
駅前のロータリーから、乗ってきた列車が停車しているのが見えます。
マレー鉄道に最後の別れをしつつ、Grabタクシーで家路へ。
■ ワレ到着セリ!
シンガポールの北端に位置するウッドランズ。市街中心部とは離れているものの、道路が空いていたおかげで、10時半前には帰宅することができました。
バンコク〜ペナン〜イポー〜クアラルンプール〜マラッカ、そしてシンガポールへと、沢木耕太郎さんの『深夜特急』に憧れて敢行したマレー半島縦断旅。
13日間という限られた日程のなかで、新しい発見や出会いのある充実した時間を過ごすことができました。
本家『深夜特急』では、ロンドンに到着したにもかかわらず「ワレ到着セズ」という電報を打つところで終わりますが、無事帰還することができた今、この言葉で締めくくりたいと思います。
ワレ到着セリ!
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