【完全ガイド】シンガポールの地下鉄「MRT」の乗り方・路線図・料金
【更新】6月23日トムソン・イーストコースト線が延伸
国土の面積約720k㎡、東京23区とほぼ同じ広さの島国「シンガポール」。
全域に張り巡らされた鉄道網「MRT」は、シンガポールでの移動に欠かせない交通手段。
今回、チケットの種類から、乗り方、注意点などを、MRTのすべてが分かる完全ガイド。シンガポール旅行を計画している人は、必見です。
シンガポール「MRT」の基本情報
■ シンガポール中を網羅するMRT路線図
シンガポールを縦横無尽に走る鉄道網「MRT(Mass Rapid Transit=大量交通輸送機関)」。
略式的に「地下鉄」と説明されることも多いのですが、地下を通っているのは市内都心部のみで、郊外では地上を走行しています。
2024年現在、全長約230km、6路線、130以上の駅と、シンガポール全土に広がるネットワーク。
ノース・サウス線(North-South Line) |
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イースト・ウエスト線(East -West Line) |
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ノース・イースト線(North-East Line) |
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サークル線(Circle Line) |
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ダウンタウン線(Downtown Line) |
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トムソン・イーストコースト線(Thomson-East Coast Line) |
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安い・早い・便利と3拍子揃ったMRTを使いこなすことができれば、シンガポール旅行がもっと楽しく、充実すること間違いなし!
MRT/LRT Map
■ 時刻表・運行時間について
シンガポールのMRTに、日本のような「時刻表」はありません。
代わりに、ピーク時は2〜3分間隔、オフピーク時は5〜7分間隔といったように、決まった間隔によって運行されています。
また営業時間(始発・終発)については、各駅によって異なりますが、平日はだいたい5時半〜24時頃まで。
Changi Airport | 始発 | 終発 |
---|---|---|
月〜土 | 05:31 | 23:18 |
日・祝 | 05:59 | 23:18 |
たとえば、観光客が利用することの多いチャンギ・エアポート駅の場合、空港から市内へと向かう(Joo Koon行き)始発・終発は上記の通りとなっています。
■ 距離制運賃!MRTの乗車料金
MRTの基本運賃は距離制で、最低料金$1.09(3.2km未満)から、最大料金$2.37(40.2km以上)まで。
たとえばシンガポールを東西に横断するイースト・ウエスト線で、東端の「Changi Airport駅」から西端の「Tuas Link駅」まで乗車しても$2.37と、非常にリーズナブル。
下記、陸上交通庁のサイトで、運賃の検索(計算)が可能です。
Fare Calculator
■ Google Mapで乗り換え案内
シンガポールMRTの経路や乗り換え案内には、ほとんどのスマホユーザーが普段から利用しているであろう「Google Map」を活用しましょう。
たとえば、下記は「マリーナベイサンズ」から「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール」に行く場合のルート。
- 青色のダウンタウン線で「ベイフロント駅」から「チャイナタウン駅」
- 紫色のノースイースト線で「チャイナタウン駅」から「ハーバーフロント駅」
- セントーサ・エクスプレスで「ビボシティ駅」から「ウォーターフロント駅」
それぞれの路線と駅・所要時間など、わかりやすく表示されます。
Google Mapがあれば、他のアプリを特別にダウンロードする必要ありません!
ただ、こういうルート検索・位置確認には「WiFi」が必須。海外旅行では命綱の一つとなるので、ポケットWiFiなり、SIMカードなり、しっかりと準備しておきましょう。
MRTの乗車方法・チケット
■ 3種類の乗車カード(チケット)
シンガポールのMRTに乗車カードとして、利用できるのは以下の3つ。
種類 | 概要 |
---|---|
❶ツーリスト・パス公共交通機関が乗り放題の1〜3日間パス
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❷EZ-Linkカードシンガポールの公共交通機関で利用できるIC乗車カード
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❸クレジッドカード非接触決済対応のVisa、Mastercardのクレジット(デビット)カード
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以前は、乗車のたびに券売機で購入する「スタンダード・チケット」という紙の切符がありましたが、2022年に廃止。
スタンダード・チケット2022年に廃止。紙の切符 |
現在、駅に設置されているチケット・マシーンはEZ-Linkカードのチャージ用。切符の購入はできないので、ご注意を。
上記でご紹介した3つの乗車パスで、旅行者に一番おすすめなのは❸のクレジットカード。
次項では、このクレジットカードでの乗車について、詳細を説明していきたいと思います。
■ 便利!クレジッドカードでタッチ乗車
近年、シンガポールでは、クレジットカードやモバイル端末などで公共交通機関を利用する「SimplyGo」といわれるサービスを推進中。
利用できる条件は、
- タッチ決済対応
- VISAもしくはMastercard
自分のカードがタッチ決済対応かどうかは、券面に非接触決済シンボルマークがついているかどうかで確認できます。
さらにカードだけでなく、タッチ決済可能なスマートフォンやスマートウォッチも利用オッケー。
その場合、VISA・MastercardをApple Pay/Google Payに登録していることが前提となります。
カード | スマートフォン | スマートウォッチ |
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観光客も、VISAやMastercardで持っていれば、自分のクレジットカードやスマホで乗車できるのは、本当に便利! もうEZ-Linkカードを購入する必要ありません!
海外発行カード利用時の手数料
シンガポール国外で発行されたVisa/Mastercardを利用する場合、1日あたり手数料$0.6がかかります。
■ 7歳未満の子供無料!でも身長に注意
シンガポールの公共交通機関(MRTやバスなど)では、基本的に7歳未満の子供は料金無料(保護者による同伴が必要)。
ただし、7歳未満でも、身長が90cmを超える場合、無料乗車には「コンセッションカード」を提示する必要があります。
「コンセッションカード」は、観光客でもパスポートを持参すれば、駅のチケットオフィスで入手することが可能です。
Child Concession Card
MRTの駅構内・車内での注意点
■ 近代的でクリーンな駅構内・改札
ここからは駅や電車内の雰囲気を交えながら、シンガポールのMRTに乗車する流れをご案内します。
駅の出入口には、駅名の看板とともにMRTのマークが掲示されています。
改札ゲートは、緑の矢印は入場可能、赤の矢印は出場専用の意味。ここらへんは日本と同じですね。
カードの絵と各種ロゴマークが描かれている部分に、カードやスマホなどをタッチするとゲートがオープンします。
近代的な雰囲気の駅構内。
もちろん最低限の用心は必要ですが、治安・安全性も高く、女性一人での利用も問題なし。
車内もクリーンで快適。
車両のサイドには広告があっても、中央部の中吊り広告がないので、すっきり広々とした印象。
日本の電車だと、ベロア生地の座席シートが一般的ですが、シンガポールのMRTはプラスチック製のシート。南国なので、ひんやり感がGoodです。
■ 車内での禁止項目・ルール
MRTの駅や車内に掲示されている禁止事項。
- 禁煙
- 飲食厳禁
- 可燃性危険物の持ち込み禁止
- ドリアンの持ち込み禁止
最悪、見つかると罰金が課せられるので、ご注意を。
また座席列の両端にある、色の異なるシートは優先席です。
ただシンガポールでは、優先席に限らず、お年寄りや妊婦さんに席を譲る姿をよく見かけます。この思いやりの精神は、ぜひ見習いたいところです。
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