【完全ガイド】シンガポールの地下鉄「MRT」の乗り方・路線図・料金

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国土の面積約720k㎡、東京23区とほぼ同じ広さの島国「シンガポール」。

全域に張り巡らされた鉄道網「MRT」は、シンガポールでの移動に欠かせない交通手段

今回、チケットの種類から、乗り方、注意点などを、MRTのすべてが分かる完全ガイド。シンガポール旅行を計画している人は、必見です。

 

OVERVIEW

シンガポール「MRT」の基本情報


■ シンガポール中を網羅するMRT路線図

シンガポールを縦横無尽に走る鉄道網「MRT(Mass Rapid Transit=大量交通輸送機関)」

略式的に「地下鉄」と説明されることも多いのですが、地下を通っているのは市内都心部のみで、郊外では地上を走行しています。

シンガポール中を網羅するMRT/LRTの路線図

2024年現在、全長約230km、6路線、130以上の駅と、シンガポール全土に広がるネットワーク。

  • ノース・サウス線(North-South Line)
  • イースト・ウエスト線(East -West Line)
  • ノース・イースト線(North-East Line)
  • サークル線(Circle Line)
  • ダウンタウン線(Downtown Line)
  • トムソン・イーストコースト線(Thomson-East Coast Line)

安い・早い・便利と3拍子揃ったMRTを使いこなすことができれば、シンガポール旅行がもっと楽しく、充実すること間違いなし!

MRT/LRT Map

サイトwww.lta.gov.sg/

 

■ 時刻表・運行時間について

シンガポールのMRTに、日本のような「時刻表」はありません

代わりに、ピーク時は2〜3分間隔、オフピーク時は5〜7分間隔といったように、決まった間隔によって運行されています。

また営業時間(始発・終発)については、各駅によって異なりますが、平日はだいたい5時半〜24時頃まで。

Changi Airport 始発 終発
月〜土 05:31 23:18
日・祝 05:59 23:18

たとえば、観光客が利用することの多いチャンギ・エアポート駅の場合、空港から市内へと向かう(Joo Koon行き)始発・終発は上記の通りとなっています。

 

■ 距離制運賃!MRTの乗車料金

MRTの基本運賃は距離制で、最低料金$1.09(3.2km未満)から、最大料金$2.37(40.2km以上)まで。

シンガポールMRTの距離制による運賃表

たとえばシンガポールを東西に横断するイースト・ウエスト線で、東端の「Changi Airport駅」から西端の「Tuas Link駅」まで乗車しても$2.37と、非常にリーズナブル

下記、陸上交通庁のサイトで、運賃の検索(計算)が可能です。

Fare Calculator

 

■ Google Mapで乗り換え案内

シンガポールMRTの経路や乗り換え案内には、ほとんどのスマホユーザーが普段から利用しているであろう「Google Map」を活用しましょう。

たとえば、下記はマリーナベイサンズからユニバーサル・スタジオ・シンガポールに行く場合のルート。

シンガポールMRTの乗換案内はGoogle Mapでオッケー

  1. 青色のダウンタウン線で「ベイフロント駅」から「チャイナタウン駅」
  2. 紫色のノースイースト線で「チャイナタウン駅」から「ハーバーフロント駅」
  3. セントーサ・エクスプレスで「ビボシティ駅」から「ウォーターフロント駅」

それぞれの路線と駅・所要時間など、わかりやすく表示されます。

Google Mapがあれば、他のアプリを特別にダウンロードする必要ありません!

ただ、こういうルート検索・位置確認には「WiFi」が必須。海外旅行では命綱の一つとなるので、ポケットWiFiなり、SIMカードなり、しっかりと準備しておきましょう。

 

TICKET

MRTの乗車方法・チケット


■ 3種類の乗車カード(チケット)

シンガポールのMRTに乗車カードとして、利用できるのは以下の3つ。

種類 概要
シンガポールのMRT・バスなどの公共交通機関が乗り放題の「シンガポール・ツーリスト・パス(Singapore Tourist Pass)」

ツーリスト・パス

公共交通機関が乗り放題の1〜3日間パス

  • 1日券$22、2日券$29、3日券$34
  • セントーサ・エクスプレスは適用外
  • 主要各駅のチケットオフィスや自販機で販売
  • 使用後、カード・デポジット料$10を払い戻し可能(6日以内)
シンガポールのMRT・バスなどの公共交通機関で利用できるIC乗車カード「EZ-Linkカード」

EZ-Linkカード

シンガポールの公共交通機関で利用できるIC乗車カード

  • カード代金$10
  • $5がチャージ済。追加チャージ可能
  • 駅のパッセンジャー・サービスセンター、チケットオフィス、コンビニなどで販売
シンガポールのMRT・バスなどの公共交通機関で利用できるVisa ・マスターカードの非接触クレジットカード

❸クレジッドカード

非接触決済対応のVisa、Mastercardのクレジット(デビット)カード

  • 事前登録不要
  • 利用した運賃をカード払い
  • 海外発行カードは、1日あたり手数料$0.6が加算

以前は、乗車のたびに券売機で購入する「スタンダード・チケット」という紙の切符がありましたが、2022年に廃止

2022年に廃止された紙の切符「スタンダード・チケット」

スタンダード・チケット

2022年に廃止。紙の切符

現在、駅に設置されているチケット・マシーンはEZ-Linkカードのチャージ用。切符の購入はできないので、ご注意を。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」チケット料金を追加できる券売機

上記でご紹介した3つの乗車パスで、旅行者に一番おすすめなのは❸のクレジットカード

次項では、このクレジットカードでの乗車について、詳細を説明していきたいと思います。

 

■ 便利!クレジッドカードでタッチ乗車

近年、シンガポールでは、クレジットカードやモバイル端末などで公共交通機関を利用する「SimplyGo」といわれるサービスを推進中。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」SimplyGoを告知する看板

利用できる条件は、

  • タッチ決済対応
  • VISAもしくはMastercard

自分のカードがタッチ決済対応かどうかは、券面に非接触決済シンボルマークがついているかどうかで確認できます。

非接触決済対応カードで利用できるSimplyGo

さらにカードだけでなく、タッチ決済可能なスマートフォンやスマートウォッチも利用オッケー。

その場合、VISA・MastercardをApple Pay/Google Payに登録していることが前提となります。

カード スマートフォン スマートウォッチ
タッチ決済対応カードでもSimplyGo利用可能 スマートフォン(Smartphone)でもSimplyGo利用可能 スマートウォッチ(Apple Watch)でもSimplyGo利用可能
  • Visa
  • Mastercard
  • クレジットカードもしくはデビットカード
  • iPhone(Apple Pay)
  • Android(Google Pay)
  • Apple Watch(Apple Pay)など

観光客も、VISAやMastercardで持っていれば、自分のクレジットカードやスマホで乗車できるのは、本当に便利! もうEZ-Linkカードを購入する必要ありません! 

海外発行カード利用時の手数料

シンガポール国外で発行されたVisa/Mastercardを利用する場合、1日あたり手数料$0.6がかかります。

 

■ 7歳未満の子供無料!でも身長に注意

シンガポールの公共交通機関(MRTやバスなど)では、基本的に7歳未満の子供は料金無料(保護者による同伴が必要)。

7歳未満の子供は無料!ただし身長に注意!

ただし、7歳未満でも、身長が90cmを超える場合、無料乗車には「コンセッションカード」を提示する必要があります。

「コンセッションカード」は、観光客でもパスポートを持参すれば、駅のチケットオフィスで入手することが可能です。

Child Concession Card

 

RULES

MRTの駅構内・車内での注意点


■ 近代的でクリーンな駅構内・改札

ここからは駅や電車内の雰囲気を交えながら、シンガポールのMRTに乗車する流れをご案内します。

シンガポールMRTへの入口

駅の出入口には、駅名の看板とともにMRTのマークが掲示されています。

駅の出入口を示すMRTのマーク

改札ゲートは、緑の矢印は入場可能、赤の矢印は出場専用の意味。ここらへんは日本と同じですね。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」改札

カードの絵と各種ロゴマークが描かれている部分に、カードやスマホなどをタッチするとゲートがオープンします。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」改札のタッチする場所

近代的な雰囲気の駅構内。

シンガポールMRTの駅構内はクリーンで近代的な雰囲気

もちろん最低限の用心は必要ですが、治安・安全性も高く、女性一人での利用も問題なし

シンガポールMRTの構内プラットフォーム

車内もクリーンで快適

車両のサイドには広告があっても、中央部の中吊り広告がないので、すっきり広々とした印象。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」車両内の様子

日本の電車だと、ベロア生地の座席シートが一般的ですが、シンガポールのMRTはプラスチック製のシート。南国なので、ひんやり感がGoodです。

 

■ 車内での禁止項目・ルール

MRTの駅や車内に掲示されている禁止事項。

シンガポールのMRTにおける禁止事項と罰金

  • 禁煙
  • 飲食厳禁
  • 可燃性危険物の持ち込み禁止
  • ドリアンの持ち込み禁止

最悪、見つかると罰金が課せられるので、ご注意を。

シンガポールの「MRT(地下鉄)」優先座席

また座席列の両端にある、色の異なるシートは優先席です。

ただシンガポールでは、優先席に限らず、お年寄りや妊婦さんに席を譲る姿をよく見かけます。この思いやりの精神は、ぜひ見習いたいところです。

 

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