イスタンブールのバラット地区へ(テオドシウス城壁・コーラ修道院)

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イスタンブール滞在、5日目。

この日は、フォトジェニックなバラット地区をメインに、テオドシウス城壁とコーラ修道院(カーリエ・モスク)を見学するというプラン。

 

VISITOR INFO

散策ルート&行き方


■ 地図&おすすめ参考動画

今回、バラット地区へ行くきっかけになったのは、アジアねこ散歩chさんのYouTubeがきっかけ。

有名な観光名所があるというわけではないけれど、カラフルな街並みやカフェなど、ぶらぶらと散策するだけで楽しそうなエリアだと思ったからです。

さらには、コーラ修道院を紹介する動画で、バラット地区とコーラ修道院を一緒に巡るプランの説明があったので、これを元にルートを設定。

ただし、坂道を登るのは極力避けたいズボラ女子2人組は、最初にコーラ修道院→その後バラット地区と順序だけ変更。これなら道中の大部分は、登り坂ではなく下り坂になるだろうという目論見です。

 

■ 行き&帰りのアクセス

往路

T1号線:スルタンアフメト駅からトプカプ駅へ

T4号線:トプカプ駅からエディルネカプ駅へ

行きは、コーラ修道院の最寄り駅である「エディルネカプ(Edirnekapı)駅」を目指します。

イスタンブールのスルタンアフメト地区を走る「トラム」T1線

まずはT1号線で、Bağcılar方面行きに乗車し、スルタンアフメト(Sultanahmet)駅からトプカプ(Topkapı)駅まで約20分。

Topkapi駅からEdirnekapi駅まで電車(T4号線)で移動
T4号線・エディルネカプ駅

トプカプ駅でT4号線に乗り換え、エディルネカプ駅まで6分ほど。

 

帰路

T5号線:フェネル駅からエミノニュ駅へ

T1号線:エミノニュ駅からスルタンアフメト駅へ

帰りはバラット地区の最寄りである「フェネル(Fener)駅」からエミノニュ経由でスルタンアフメトに戻ります。 

 

WALLS

テオドシウス城壁


■ コンスタンティノープルの守りの要所

エディルネカプ駅の出口を上がると、すぐ目の前に見えるのが「テオドシウス城壁」

ユネスコの世界遺産に登録された「イスタンブール歴史地域」を構成する史跡の一部で、コンスタンティノープル陥落における激しい攻防が繰り広げられた歴史的舞台として知られています。

イスタンブール(コンスタンティノープル)を取り囲む「テオドシウス城壁(Theodosian Walls)」

北は金角湾から南はマルマラ海まで全長約7km、高さ約12m。

5世紀、ローマ帝国の皇帝テオドシウス2世によって建設されて以降、約千年にわたって、難攻不落を誇った城壁も、1453年、メフメト2世率いるオスマン帝国軍の総攻撃を受けて、ついに陥落しました。

 

CHORA

コーラ修道院(カーリエ・モスク)


■ 訪問時の注意事項・入場料

エディルネカプ駅から徒歩10分ちょっとで、「コーラ修道院」に到着。

もともとギリシャ正教会だったものが、オスマン帝国時代にモスク化、トルコ共和国成立時に無宗教の博物館となったものの、数年前にモスクへと再回帰。現在は、「カーリエ・モスク」という位置づけになっています。

したがって、入場する際には服装規定あり。

  • 肌が露出した格好(ノースリーブや短パン)NG
  • 女性はスカーフなどで髪を覆う

さらに2024年8月19日より、外国人観光客は入場料€20(約3,200円)がかかるようになったようなので、ご留意ください。

 

■ コーラ修道院の建築構造

4世紀、城壁外にあった修道院群が起源とされる「コーラ修道院」。その後、修繕と増築を繰り返し、現在の建物は、12〜14世紀に建てられたものが基礎となっています。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」外観

建物内部は、ナルテクス、ナオス、パレクレシオンの3つの主要エリアで構成。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」外ナルテクス

「ナルテクス(Narthex)」は、いわば玄関ホールにあたる部分で、外ナルテクスと内ナルテクスの2つに分かれています。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」ナオス

「ナオス(Naos)」は、教会の心臓部となる内陣。中央に戴くドームは直径7.7mと、コーラ修道院に6つあるドームのなかで最大の大きさ。

モスクとなった現在、メッカの方向を指し示す窪み「ミフラーブ」と、階段状の説教壇「ミンバル」が設けられています。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」パレクレシオン

聖堂の南側には、14世紀に増築された礼拝堂「パレクレシオン(Parecclesion)」が付設。ここには見事なフレスコ画が残っています。

 

■ 珠玉のモザイクとフレスコ画

コーラ修道院の最大の見どころは、内部を飾る壮麗なモザイクとフレスコ画。

なかでも、ビザンティン美術の最高傑作と謳われるのが、パレクレシオンの突き当たりに描かれたフレスコ画「アナスタシス(復活)」

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」アナスタシス(冥府降下)
アナスタシス(復活)

冥界に降り立ったキリストが、アダムとエヴァを墓から引き上げている姿は、新約外典『ニコデモ福音書』に記された「冥府降下」と呼ばれる場面。

ギリシャ正教会のイコンにおいて、キリストの復活・救済をあらわす重要な主題となっています。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」モザイク画&フレスコ画

金地に輝くモザイクで覆われているナルテクス。受胎告知、誕生、洗礼、奇跡といった、キリストと聖母マリアの生涯が、精緻に再現されています。

「カーリエ博物館(Kariye Mosque)/コーラ修道院(Chora)」ヨセフの夢〜ベツレヘムへの旅
ヨセフの夢〜ベツレヘムへの旅

ビザンティン美術の粋がつまった「コーラ修道院」。スルタンアフメト地区から少し距離がありますが、必見のスポットです。

 

BALAT

色彩あふれるバラット地区


■ 徒歩約17分!コーラ修道院からバラットへ

コーラ修道院からバラット地区までは約1km、約16〜18分ほどの距離。

心臓破りの坂道が続く「バラット(Balat)地区」
恐るべき勾配の坂道

Google Mapを頼りに、坂道に囲まれた住宅街をゆっくりと下っていくと、次第に観光客の姿も増えてきました。

カラフルな家が立ち並ぶ「バラット(Balat)地区」

2階の出窓が張り出したトルコの伝統の家々。色とりどりの街並みが広がっています。

 

■ カラフルでフォトジェニックな街

階段までカラフルで、フォトジェニック!

バラット地区(Balat)のカラフルな階段

アーティスティックで、個性的なお店がいっぱい。

「バラット(Balat)地区」アーティスティックなカフェ看板

マクドナルドを持った赤ずきんちゃんに、星の王子様。

「バラット(Balat)地区」アーティスティックな落書きアート

壁を彩るウォールアートもユニークです。

 

■ 瀟洒なヨーロッパの雰囲気

丘の麓となるバラット地区の一番下まで降りてきました。

おしゃれな雰囲気の「バラット(Balat)地区」

青空に映える鮮やかな緑。トルコ国旗がたなびく通りの一本横には、金角湾が見えます。

素敵なカフェが多い「バラット(Balat)地区」

テラス席が並ぶ石畳の道は、瀟洒なヨーロッパの雰囲気。

「バラット(Balat)地区」お昼寝中のネコ

カフェの軒先で、お昼寝中のモフモフ発見!

「バラット(Balat)地区」パン屋さん

いい香りがすると思ったら、パン屋さん! 焼き上がった大量のパンが、店先に積まれています。

「バラット(Balat)地区」パン

お腹も減ってきたところで、そろそろランチタイムです。

 

LUNCH

インスタ映えカフェでランチ


■ トルコ伝統の料理「メネメン」

カラフルな階段の隣にあった「Balat Antik Cafe」でランチ。

カラフルな傘で飾られたバラット地区のカフェ「Balat Antik Cafe」

エントランスをくぐると、空を覆うレインボーの傘ビンテージカー。脇には、ログハウス風のテラス席が並ぶ、おもちゃ箱みたいなカフェです。

バラット地区のカフェ「Balat Antik Cafe」トルコで定番の朝食「メネメン(Menemen)」

トルコの伝統的な朝食メニューといわれるメネメン(Menemen)」を注文。

ピーマンや玉ねぎ、卵をトマトソースで煮詰めたシャクシュカような料理は、パンと相性バッチリです。

 


イスタンブールの中でも近年、特に注目を集めている「バラット地区」

カラフルな街並みにおしゃれなショップなど、スルタンアフメトの歴史地区とは異なる魅力に溢れたエリアです。

テオドシウス城壁やコーラ修道院などの世界遺産と一緒に、楽しく散策することができました。

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