元祖・世界一安いミシュラン飯!星を喪失した「ホーカー・チャン」の今
ミシュラン・シンガポール版が初刊された2016年、ミシュラン一つ星を獲得したホーカー飯ということで、一躍脚光を浴びた「ホーカー・チャン」。
『世界一安いミシュラン飯』を謳い文句に、ビジネスを拡大し続けてきましたが、なんと2021年度版でミシュラン星を喪失。
一つ星を失った「ホーカー・チャン」の今を追跡します。
シンガポールに5店舗「ホーカー・チャン」
■ 出発点はチャイナタウンの小さな屋台
2016年にミシュラン1つ星を獲得し、突如として注目を浴びた「ホーカー・チャン」。
もともとのスタートは、チャイナタウンの古い商業施設「チャイナタウン・コンプレックス」内のホーカーから。
250以上のストールがひしめく巨大フードセンターの中でも、とりわけ長い行列ができている「#02-126」の屋台。
ここが「ホーカー・チャン」の原点であり、もとミシュラン1つ星を獲得していたお店です。
■ ビジネス拡大中!シンガポールに5店舗
ミシュラン獲得後、チャイナタウンのスミスストリートに2店舗目をオープン。
座席数80、エアコン完備の2号店は、もはやホーカーというより、レストランといった感じ。観光客にも入りやすそうな雰囲気です。
こちらの2号店は、オリジナルの屋台がミシュランの星を失ったのちも、ミシュランのビブグルマンに選ばれています。
その後もビジネスを拡大し、現在シンガポール国内に5店舗、海外へも進出。
屋台のご主人、チャン・ホンミン氏は、なかなかのやり手のようです。
香港風チキンライス&ヌードル
■ 元祖!世界一安いミシュラン・ホーカー飯
2016年当時は、チキンライス$2、チキンヌードル$2.5で、文字どおり『世界一安いミシュラン飯』と謳われたホーカー・チャンのシグニチャー。
現在では、$3.5、$4と値上げ(1号店)。
それでも500円以内ですから、安いのには変わりありません。
■ 海南とは別物!香港風チキンライス
いざ実食。
こんがりした焼き色と照りが美しいチキンに、期待が高まる「チキンライス」。
骨が結構ある部位だったのが残念でしたが、ローストされた皮の甘みと、中のしっとりした肉のカンジは悪くはありません。
しかし、「香港風」かつ「ソヤソース」が特徴の、ホーカー・チャンのチキンライス。
鶏の出汁で炊かれた「海南風」チキンライスと異なり、ご飯は普通のジャスミンライス。その上からドバッとかけられたダークソースの味が全てを凌駕していて、ソース飯という印象。
いくら安くても、この「チキンライス」は、個人的にはイマイチ。
ライスと比べて、「チキンヌードル」のほうはアタリでした。
骨もなく、肉厚なチキン。コシがあって喉ごし抜群の細い卵麺。
ミシュラン一つ星に値するかどうかは賛否があると思いますが、約500円以内でこの味とボリュームなら、コストパフォーマンスの高い一皿であることは間違いなし。
食べるなら、断然「チキンヌードル」がおすすめです。
ミシュランの星を失ってしまったものの、ビブグルマンに名を連ねている「ホーカー・チャン」。これからの行方にも、引き続き注目です。
そして「ホーカー・チャン」の陥落により、シンガポール唯一のミシュラン1つ星ホーカーとなった「ヒルストリート・タイファ・ポークヌードル」も要チェック!
Liao Fan Hawker Chan/了凡 香港油鶏飯麺
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