「大阪万博」大屋根リングから人気パビリオン、各国グルメまで徹底攻略
今年4月に開催した「大阪・関西万博」に行ってきました。
開幕前から、世間では賛否両論があったようですが、結果『めっちゃ楽しかった!!』と大満足◎。
万博のシンボル「大屋根リング」から、シンガポール館をはじめとした各国のパビリオン、お楽しみのグルメまで、徹底レポートをお届けします。
行くぜ!大阪・関西万博2025
■ 地下鉄は東ゲート、バスは西ゲート
万博が開かれているのは、大阪湾に浮かぶ人口島「夢洲(ゆめしま)」。
アクセスについては、出発地点によって交通手段が異なると思うので、詳細は省きますが、おおまかに以下のルートに大別。東西それぞれに設けられたゲートから入場するという形になります。
- 地下鉄(中央線)利用→東ゲート
- シャトルバス利用→西ゲート
万博のチケットは、利用前に入場日時を予約が必須となりますが、そのときに利用ゲートも指定することになるので、行き方の算段もつけておきましょう。

入場すると、ミャクミャクがお出迎え〜。テンションがあがります。
圧巻!大屋根リング
■ 木造建築の構造美とスケール
今回の万博を象徴するランドマークといえば、万博会場をくるっと取り囲む「大屋根リング」。
直径約615m・高さ約20mと、世界最大の木造建築物としてギネス世界記録に認定されています。
神社仏閣などに用いられてきた「貫(ぬき)接合」と呼ばれる日本の伝統技法によって、構築された木組みが美しい!
壁のない吹き抜け構造となっているので、巨大でありながら、明るさと開放感に満ちています。
屋根部分に広がるのは、全長約2kmの遊歩道。
会場全体を見渡すことができ、万博のスケール感を肌で感じることができます。
夕暮れ時には、ゆっくりと沈みゆく夕日を眺めるビューポイントとしても人気。
■ ショーは必見!ウォータープラザ
海に接した大屋根リングの南側に位置する「ウォータープラザ」では、噴水やレーザーを駆使したショー「アオと夜の虹のパレード」が毎日開催(ただいま休止中)。
ドローンショーとともに、万博の夜を彩るショーのメインステージとなっています。
シンガポール館
■ 赤い球体パビリオン「ドリーム・スフィア」
マーライオン・チャンネルとしては、まずは「シンガポール館」へLet’s Go!
「ドリームスフィア」と名付けられたパビリオンは、会場内でも一際目立つ赤い球体。
この形状は、小さな島国であるシンガポールは、地図上で赤い点として描かれることから、別名「リトル・レッド・ドット」と呼ばれることに由来しています。
夜になると、外壁を覆う約17,000枚のディスクが、光をキラキラと反射してミラーボールのような雰囲気に。昼も夜もクールなパビリオンです。
■ 未来への夢を描く!デジタル&アート展示
シンガポール館へは、午前中の早い時間帯に訪れたこともあって、行列に並ぶことなく入場することができました。
1つ目のセクションは、天井からは吊るされた切り絵アートなど、白で統一された展示スペース。
「ゆめ・つなぐ・みらい(Where Dreams Take Shape)」をテーマに、アートとデジタル技術を融合させたインタラクティブな体験できます。
2つ目のセクションで、来館者自身がタッチパネルに夢を書き込むと、最上階のドームスクリーンで、その夢が浮かび上がるという仕掛けです。
来館者の夢とともに映し出されているのは、シンガポールの夢。
自然・人・街が共存しながら、さらに発展していくというシンガポール未来ビジョンも、『きっと実現するだろう』とワクワクする気持ちでいっぱいになりました。
■ 併設ショップ、バー&カフェ
展示エリアを抜けた先には、お土産ショップがあります。
シンガポール政府観光局のマスコット「マーリーちゃん」のグッズや、シンガポール本帰国時の送別品として定番の「Supermama」の商品などがズラリ。
同じフロアには、シンガポール発祥の「シンガポール・スリング」や「タイガービール」などがいただけるバーも併設。
さらに1階の出口手前にある「シオック・カフェ」も注目。
チキンライスやラクサなどのシンガポール名物を味わうのはもちろん、シンガポールの有名アーティスト「Yip Yew Chong」の絵が描かれているのも見逃せません!
総評!人気パビリオン
■ エンタメならアメリカ館&住友館
ホームランをぶっ放す大谷翔平や、アポロ17号が持ち帰った「月の石」など、主役級の見所が目白押しの「アメリカ館」。
最大のハイライトは、ロケット打ち上げ体験。巨大なLEDスクリーンに囲まれた空間で、まるで本物の宇宙旅行のような臨場感を味わえます。
テーマパークのような演出でエンタメ感たっぷりパビリオンは、文句なしの面白さ!
2時間待ちが常態化している日本語ツアーだけでなく、毎時1回の英語ツアーに、日に2回のマンダリン(中国語)ツアーもあり。
運良く7日前抽選で当選した「住友館」も、子どもも大人も楽しめるパビリオンとしておすすめ。
入場者は、ランタンを片手に、Unknown Forestと呼ばれる薄暗い森の中を探検。
フクロウやキツネたちの住処や、きのこの丘など、ランタンの反応する場所で集めた「いのちのカケラ」を、森を見守る「マザーツリー」に届けるというRPG的なストーリー。
冒険のあとはシアターに移動して、森の壮大な物語を、映像と音楽、そしてダンサーによるパフォーマンスが融合した演出で鑑賞。
エンタメ性と同時にメッセージも明確で、素晴らしいパビリオンでした。
■ 文化の華!イタリア館&フランス館
今回の万博で、不動の人気を誇るのが「イタリア館」。
これほど話題になる前に、イタリア館独自の専用アプリで予約をしていたため、行列に並ぶことなく入場することができました。

古代ローマ時代の大理石像『ファルネーゼのアトラス』に、カラヴァッジョの『キリストの埋葬』、ミケランジェロの『キリストの復活』、レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティコ手稿』など、貴重な本物が目の前に。
芸術の粋を、とくとご覧あれ!
文化といえば、「フランス館」も負けてはいません。
ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールといったハイブランドを全面に打ち出した、ファッショニスタ垂涎のコレクション。
かなりの待ち時間を覚悟したフランス館でしたが、列の進みが早く、なんだかんだ20分ほどで入館。行列もマシになる夕方以降がおすすめ。
■ 旅気分!ヨルダン館&オーストラリア館
旅行気分を味わいたいなら、360度スクリーンに囲まれた空間に、『スター・ウォーズ』のロケ地として知られるワディ・ラム砂漠を再現した「ヨルダン館」へ。
現地から運ばれてきた22トンの赤い砂に横たわれば、星空の広がる夜の砂漠に一瞬でトリップできます!
パビリオンに一歩足を踏み入れると、鬱蒼とした森が出迎えてくれる「オーストラリア館」。
ユーカリの香りに包まれ、現地固有の動物たちの声に耳を傾けながら、まるで本物の森を歩いているような感覚が味わえます。
もう一つ、比較的少ない待ち時間で入場できる穴場パビリオンとして、おすすめしたいのが「UAE(アラブ首長国連邦)館」。
神殿のように、高さ最大16mにも及ぶナツメヤシの柱が林立する大空間は圧巻! 一見の価値ありです。
■ 未来を感じる!空飛ぶクルマ&パソナ館
今回の万博を代表する未来のテクノロジーとして、開幕前からメディアなどで最も注目されていたのが、「空飛ぶクルマ」。
会場の北西端に位置する離発着場に停まっていた実機は、クルマというより、ヘリコプターとドローン足して2で割ったようなイメージ。
本来なら、デモ飛行も実施される予定でしたが、開幕初期のトラブル以降、飛行は中止、未だに再開は発表されていません。残念!
手塚治虫の『鉄腕アトム』と『ブラック・ジャック』がナビゲーターを務める「パソナ館」。iPS細胞から作られた拍動する「iPS心臓」の実物をはじめ、医療の最先端を感じる展示が充実しています。
世界のグルメが大集合!
■ 炎上後のイギリス館レストラン
スコーン1個に紙コップの紅茶という、(メニューの記載とかけ離れた)お粗末なアフタヌーンティーがSNSで大炎上を巻き起こしたイギリス館のレストラン。
11時半ごろレストランの列に並んで、ちょうど12時ごろに着席。
ロダスのクロテッドクリーム付きの「スコーン」と、クセのない白身魚をサクサクに揚げた「フィッシュ&チップス」は十分美味でした!
■ リングサイドマーケットプレイス東
海外グルメの店舗が集まっている「リングサイドマーケットプレイス東」。
屋外のスペースは、共通のテラス席となっているので、家族や友人グループそれぞれが違う店舗で注文しても、一緒に食事をすることができるので便利。
トルコ料理の「SOFRA produced by Mrs.Istanbul」では、ビーフ・ドネルケバブとピデを注文。
ドイツ料理「PAULANER IMBISS」でシュニッツェル・バーガー、韓国料理「景福宮」ではビビン麺と、本格グルメを満喫しました。
■ くら寿司で世界のグルメ
お目当ては、万博期間中、参加70か国・地域の代表料理を再現した特別メニューが話題の「くら寿司」(くら寿司アプリで事前座席予約)。
注文したのは(12時の位置から時計回り&中央)、以下の7品。
- スロバキア「カリフラワーナゲット」
- スイス「マラコフ」
- ペルー「セビーチェ」
- デンマーク「スモーブロー」
- ハンガリー「鴨のロースト」
- ベトナム「生春巻き」
- シンガポール「チリクラブ」
一つひとつ、あーだこーだと品評しながらの楽しい食事となりました。
万博の楽しみ方、番外編
❶ パビリオン建築探訪
万博を楽しむ方法・その1は、「建築めぐり」。
パビリオンに入場しなくても、個性豊かな各国パビリオンは建物外観が見所そのもの。
巨大な7つのアーチが優美に連なるファサードが美しい「アゼルバイジャン館」。
- 電力館:「可能性のタマゴ」というコンセプトを具現化した卵型ドーム
- ウズベキスタン館:吹き抜けテラスに並ぶ木の列柱と大屋根リングの競演
- シャインハット:空を切り取ったかのような円盤型
- 飯田グループ×大阪公立大学共同出展館:西陣織と扇子の伝統的モチーフ
- スペイン館:海原に沈む太陽を表す大階段
様々な規制のある実用建築では挑戦できない、実験的でクリエイティブな建築が見れるのも、期間限定の万博ならではの醍醐味です。
❷ スタンプラリー
万博で子どもも大人も夢中になっているのが「スタンプラリー」。
各パビリオンはもちろん、会場の随所に設置されたスタンプを集めるのが、想像以上に楽しい!
特に、複数の国のブースが集まる「コモンズ館」では、20以上のスタンプを一挙に獲得することが可能。
専用のスタンプパスポートを購入してもいいし、お気に入りのノートを使うのも自由です。
大阪・関西万博まとめ
記事内では、万博の良かった所ばかり紹介してきましたが、問題点が全くないわけではありません。
欠点
- 公式サイトがクソ
- 並ばない万博はウソ
使いにくい公式サイトに、煩雑な予約のシステム、パビリオンの大行列と、イライラする部分も多いです。ただ、そのマイナスを差し引いても、『行って良かった』という気持ちが大幅に上回ったというのが正直なところ。

今後行く予定のある人に、自分なりの教訓をシェアするとしたら、下記の4つ。
アドバイス
#1大屋根リングは一見の価値あり
#2朝から夜まで、欲張りすぎない
#3ボーナスタイムは19〜20時
#4会場は広い!移動にも時間がかかる
とくに強調したいのは、朝9時の開場から夜22時の閉場までぶっ通しでいるのは、思った以上に疲れるということ。1日券7,500(平日券だと6,000円)で1回行くより、16時から入場できる夜間券(3,700円)で2回行ったほうが、楽しめるかもしれません。
これから夏休みシーズンを迎え、さらなる盛り上がり(混雑)が予想される万博。
皆さんの万博体験が素晴らしいものになりますように!
EXPO 2025
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