【ジョホールバル】シンガポールからマレーシアへ国境越えの日帰り旅
【更新】2024年よりマレーシア入国時にデジタル入国カードが義務化
マレーシア第2の都市「ジョホールバル」は、シンガポールに最も近い海外。
シンガポールから約40分ほどというアクセスの良さに加えて、物価も格安。週末には多くのシンガポーリアンが押し寄せる人気のお出かけスポットとなっています。
「陸路での国境超え」というと、日本人には馴染みがなく、ハードルが高いように見えますが、心配ご無用!
今回は、初めての人でも分かるように、ジョホールバルへの行き方、そして現地での楽しみ方を丁寧に解説します。
さあ、ジョホールバルを満喫する日帰り旅に出発しましょう!
- マレーシア・ジョホールバルへの行き方
- ジョホールバル旧市街の歩き方
- 生きる伝説!レトロな老舗めぐり
- 続々オープンするおしゃれカフェ
- 戻る前に!JBシティ・スクエアでのお楽しみ
- シンガポールへの帰路における注意点
マレーシア・ジョホールバルへの行き方
■ 出発前の準備編!必要なもの
シンガポールからジョホールバルに行くにあたって、必要なものは以下のとおり。
- パスポート
- シンガポール電子入国カードのオンライン提出
- マレーシアのデジタル入国カードのオンライン提出
旅行者であればシンガポールに入国する際に、「電子入国カード」を提出しているはずですが、シンガポール・ジョホールバル間を往復するということは、日帰りであってもシンガポールを一度出国して、再度入国するということ。
このシンガポール再入国時のために、あらたな「オンライン電子入国カード」の再提出が必要となります。
シンガポール電子入国カードの書き方など詳細は、下記を参照してください。
さらに、2024年からはマレーシアも外国人のデジタル入国カードの提出を義務化。以下のマレーシアの入国管理局ホームページから提出可能です。
Malaysia Digital Arrival Card(MDAC)
両国とも入国カードは、出発日の3日前から提出可能なので、WiFiの安定しているホテルなどで完了しておくようにしましょう。
■ クイーンストリート・バスターミナル
マレーシアのジョホールバルへは、様々な行き方がありますが、旅行者には簡単で時間のかからない直通バスがおすすめ。
越境バスが出発する「クイーンストリート・バスターミナル」は、MRTダウンタウン線(青色)のジャランベサール(Jalan Besar)駅A出口から、徒歩約3〜4分。
ブギス(Bugis)駅A出口からも徒歩6〜7分ほどと、シンガポール市内中心部からアクセスも便利。
ここは、シンガポールとジョホールバルを結ぶ越境バスと国際タクシー(注:普通のタクシーでは国境越えは不可)が集まる一大拠点となっています。
Queen Street Bus Terminal
■ 越境バスの種類と料金
「クィーンストリート・バスターミナル」からは、2つのバス会社がジョホールバル行き直通バスを運行。
- コーズウェイリンク
- シンガポール-ジョホール・エクスプレス(星柔快車)
通常は約15-20分間隔、深夜の時間帯(23時〜4時)は約45分間隔となっています。
両社とも、
- 料金は片道$4.8(約500円)
- ジョホールバル直通
- エアコン完備・快適なシート
条件・内容に遜色はないので、とりあえず来たほうに乗れば良いと思います。
バス乗り場の手前に、両社のチケットカウンターがあるので、EZ-Linkカードや現金払いの場合は、乗るときにチケットの購入・支払いを行います。
このときに渡されたバスチケットは、シンガポール出国審査後、再度バスに乗車する際に必要となるので、なくさないように!
なお、コーズウェイリンク社のバスは、VISAのタッチ決済に対応。さらに便利になりました。
この場合、バスチケット不要で、乗車時に車内の端末にタッチするだけ。
- バス降車時にはタッチ不要
- バス再乗車時も再度タッチ
詳細はコーズウェイリンク社のHPを参照してください。
バス会社 | コーズウェイリンク | シンガポール-ジョホール・エクスプレス(星柔快車) |
---|---|---|
略号 | CW2 | SJE |
料金 | $4.8 | $4.8 |
支払い | VISAタッチ決済・EZ-Link・NETS・現金 | EZ-Link・現金 |
バス車体カラー | 黄色 | 赤とシルバー |
■ 国境までの所要時間は約30〜40分
さあバスに乗り込んで、いよいよマレーシアへ出発!
「コーズウェイリンク」のバスは、ビビットな黄色い車体が目印。
「シンガポール-ジョホール・エクスプレス(星柔快車)」のほうは、シルバーに赤い車体。
クイーンストリート・バスターミナルから、シンガポール北端のウッドランズCIQまでは、だいたい30分〜40分くらいです。
■ 2カ国での出入国プロセス
シンガポール国境のウッドランズCIQで、バスは停車。乗客はバスを降りて、建物内で出国審査をします(バスに荷物は置いていかない)。
イミグレーションエリアは撮影禁止のため写真はありませんが、大まかな流れは下記の通り。
留意点としては、シンガポール側で出国審査後、国境を渡るのに再びバスに乗る必要があります。
そのとき、クイーンストリート・バスターミナルで乗ったバスと同じ会社のバスに乗ること。
- コーズウェイリンク社のバスで来たなら、コーズウェイリンク社のバスに再乗車→CW2
- 星柔快車社のバスで来たなら、星柔快車社のバスに再乗車→SJE
バス乗り場には、「CW2」・「SJE」といった各バスの略号標識が掲示されているので心配はいりません。
再乗車の際、クイーンストリート・バスターミナルで購入したチケットを提示しましょう。VISAタッチの場合は、チケットの提示不要で、再度端末にタッチするだけでオッケー。
これ以外に、迷うようなポイントはないはず。
■ 両替するならチェックポイント周辺で
CIQイミグレの出口や、隣接するJBセントラル駅ビルには、複数の両替所があります。
マレーシア・リンギット(現金)が必要な場合は、街に繰り出す前に、CIQ周辺で両替しておくことをおすすめします。
ジョホールバル旧市街の歩き方
ジョホールバルには、さまざまな見どころがありますが、今回は初級編。
CIQ・JBセントラル駅から徒歩15分ほどの距離にある「ジョホールバル旧市街」を楽しむプランをご紹介します。
■ メインストリート「陳旭年通り」
ジョホールバル旧市街のメインストリートとなるのが、「陳旭年通り(Jalan Tan Hiok Nee)」と「Jalan Dhoby」。
中華風の門(牌楼)やランタンで彩られた、にぎやかな通りです。
ゆっくりジャラン・ジャラン(マレー語で“ぶらぶら散策する”の意味)しながら、新・旧の店舗が混在する旧市街を探検しましょう!
Jalan Tan Hiok Nee
■ 路地裏でアートに出会う
旧市街の至るところで、目を楽しませてくれるのが、ストリートアート。
路地裏、壁やシャッター、建物の2階など、思わぬところに現れるカラフルな壁画。
お気に入りはこちら。配電盤をロボットに変身させる遊び心が素晴らしい!
ストリートアートとの出会いも、ジョホールバルにおける街歩きの醍醐味です。
生きる伝説!レトロな老舗めぐり
■ 「Hiap Joo Bakery」名物バナナケーキ
バナナケーキで有名な老舗ベーカリー「Hiap Joo Bakery」。
平日の午前中でも、大行列&売り切れの可能性もあるので、旧市街に着いたら一番に向かいます。
1919年創業の歴史を感じる佇まい。看板もイイ感じです。
商品ラインナップは、名物のバナナケーキの他に、小豆やカヤ、ココナッツなどの餡が詰まったパンが数種類。
30分ほど並んで、無事にゲットできた「バナナケーキ」。
軽くてフワフワのスポンジ生地に、ほのかなバナナの甘みと香り。そのまま食べても、冷やして食べても美味しい一品。
10切れ入でRM15(約460)と、破格のお値段も◎。支払いは現金のみ。
Hiap Joo Bakery & Biscuit Factory
■ 街一番のチキンチョップ「IT Roo Cafe」
開店と同時に、多くの地元客や観光客で賑わうローカル食堂「IT Roo Cafe」。
街一番と評判の「チキンチョップ」は、揚げ(Fried) or 焼き(Grilled)、黒こしょうソース or マッシュルームソースが選べます。
■ 老舗パン屋「Salahuddin Bakery」
「Salahuddin Bakery」は、旧市街にあるもう一軒の老舗パン屋さん。
1937年開業で、世代を超えて地元の人に愛されてきたお店です。
見るからに年季の入ったカウンターにズラリと並ぶパン。どれもリーズナブル!
Salahuddin Bakery
続々オープンするおしゃれカフェ
■ カフェ「Flowers in the Window」
古い建物を改装したおしゃれな店舗のオープンが相次ぐ旧市街。
「Flowers in the Window」は緑に覆われた外観がひときわ素敵なカフェ。
厳選食材を使ったヘルシーなドリンクやフードが人気です。
Flowers in the Window
■ モダンなローカルフード「阿嬷潮州糕」
ジョホール地区に3店舗を展開する「阿嬷潮州糕」。
レトロモダンなカフェ空間で、潮州地方の郷土料理やローカルフードが味わえるということで大人気のお店。
店頭のワゴンには、色とりどりの伝統菓子「クエ」が並んでいます。
サイドディッシュが3皿選べる「潮州粥」。
朝7時半からオープンしているので、朝早くジョホールバルに到着いたときの朝食場所としても、おすすめです。
Ah Ma TeoChew Kuih
■ &マークが目印の「トム&ダニー」
一瞬、「% Arabica」かと見間違えたカフェは、「%」ではなく「&」マークをシンボルにした「トム&ダニー」。
この4月、ジョホールバル旧市街の南端に新店舗をオープン。2階建てで、広々したスペースに、シンプルでミニマムな空間がおしゃれ。
こだわりコーヒーのお供にいただいた「シーソルト・オレオ・バスクチーズケーキ」も美味。
メニューには料理もあるので、ランチやコーヒー休憩にぴったりです。
Tom&Danny Coffee
戻る前に!JBシティ・スクエアでのお楽しみ
旧市街から、CIQ隣接の「JBシティ・スクエア」に戻ってきました。
コロナ時には、ショッピングモール全体がゴーストタウン化したなどというニュースを耳にしていていたので、心配していましたが、現在は復活。
ここJBシティ・スクエアで、シンガポールに戻る前にやっておきたい定番コースをご紹介します。
■ 世界一安い!?鼎泰豊
ファミレス感覚で利用できる人気の台湾料理チェーン店「鼎泰豊」。
マレーシアの店舗が『世界で一番安い』というウワサの真相は不明ですが、少なくともシンガポールより割安なのは事実。
名物の小籠包や、各種点心・麺・飯類など、おなじみの中華(台湾)料理を、心ゆくまで召し上がれ!
Din Tai Fung at JB City Square
■ 格安!スパ&マッサージ天国
シティ・スクエアの3階にある「タイ・オデッセイ(Thai Odyssey)」。一日中歩いた足に、本格タイマッサージが効きます。
60分のフットマッサージがRM93.3(3,000円弱)と激安!
人気店なので、要予約。
Thai Odyssey
コロナ後、「タイ・オデッセイ」の隣に、新たなスパ&マッサージ店「サイアム・オアシス」がオープン。
店内もキレイで、マッサージもサービスもGood。
チェックポイントに近いシティ・スクエア内で、マッサージの選択肢が増えたのは嬉しい限り。
Siam Oasis
■ ジョホールの有名ベーカリー「ラベンダー」
同じくシティ・スクエア2階にあるのが、「ラベンダー(Lavender)」。
現在、マレーシア全土に18店舗、さらにはシンガポールにも2店舗を展開する人気ベーカリーです。
旧市街にあった老舗パン屋さんとは真逆の、近代的な雰囲気。ショーケースには、美味しそうなパンが並んでいます。
ジョホールバルからの帰りには、こちらでパンを調達するのも、お決まりのコースです。
Lavender
シンガポールへの帰路における注意点
■ シンガポール国境「ウッドランズ」を目指す
マレーシアからシンガポールに戻るときは、出入国プロセスを逆に繰り返すだけ。
シンガポール国境を示す「ウッドランズ(Woodland)」方向に進みましょう。
■ バスの行き先「CW2」を要確認
ジョホールバルCIQでマレーシアの出国審査を済ませると、越境のためにバスに乗ります。
往路同様、コーズウェイリンクか星柔快車のバスに乗車。
このときの留意点として、コーズウェイリンクのバスは、複数の行き先があり、それぞれに料金が異なるということ。
クイーンストリート・バスターミナルに帰る場合は、「CW2」と表示されたバスに乗りましょう。
略号 | 行き先 | 料金 |
---|---|---|
CW2 | クイーンストリート行き | RM4.8 |
CW1 | クランジ行き | RM2.6 |
CW5 | ニュートン行き | RM4.6 |
復路のバス料金も、往路と同じ4.8ですが、通貨はマレーシア・リンギット。日本円で約150円ほどと、往路(約500円)の3分の1以下の運賃です。
コーズウェイリンク社のバスならVisaのタッチ決済可能。
後日、カード明細をチェックしましたが、ちゃんとRM4.8(シンガポールのカードなのでSGDに自動換算$1.48)で引き落としされていました。
シンガポールから往復約700円の国境越え。
人の行き来が多い週末や連休時には、バスやイミグレが大混雑するので要注意。できれば普通の平日に行くのがおすすめです。
アクセスの手軽さに加え、物価の安さ、エキゾチックな街並みで、シンガポーリアンの「遊び場」として、大人気のジョホールバル。シンガポールとは、また違った魅力を発見してください!
広告