コーヒーを求めて三千里!西の工業地帯「スズキ・グルメ・コーヒー」
今回は、コーヒーを求めて、はるばるシンガポール西部へと遠征。
初めて降り立った駅や見慣れぬ景色に、旅気分で楽しんだカフェ巡りの模様をお届けします。
はるか西、ブーンレイへの道のり
■ MRTでシンガポール西部を目指す
東端のチャンギ空港から、西端のトゥアス・リンクまで、シンガポールを東西に横断するMRTイースト・ウエスト線。
実は通勤でも利用している馴染みのある沿線なのですが、通勤先を超えたエリアは未知の領域!
都心部では地下を走り、郊外に行くと地上を走るMRT。イースト・ウエスト線もチョンバルを過ぎると地上に上がり、車窓からの景色を楽しむことができます。
東京23区ほどの大きさしかないシンガポールで、約30分という長距離移動の末、「ブーンレイ駅」に到着。
■ 東南アジアの雑踏を感じるバス・ターミナル
駅前には、ショッピングモールとバス・ターミナルが併設されており、周辺地域の一大拠点といった雰囲気。
バス・ターミナルの端から端まで、コンコースにズラリと並ぶバス乗り場。
次々と発着するバスに、行き交う人々。東南アジア特有の雑踏とエネルギーに満ちています。
構内にあるローカル感溢れる出店や食堂も、旅情たっぷり。シンガポール国内でありながら、他の国を旅しているような気分になってきました。
■ ブーンレイ工場地帯のド真ん中
ブーンレイのバス・ターミナルからカフェ最寄りのバス停までは、バスで15分ほど。
降り立ったのは、人っ子ひとり歩いていない工場地帯の真っ只中で、ちょっと心細い…。
Google Mapによると、バス停と同じ通りにあるはずなので、歩き始めると、100mも離れていないところに看板を発見!
ここが、今回の目的地である「スズキ・グルメ・コーヒー」です。
スズキ・グルメ・コーヒー
■ 「スズキ」という名前の謎
「スズキ」という名前から日系の会社なのかと思いますが、運営しているのは1979年に創業したシンガポールの会社(Sarika Gourmet Coffee Co. (S) Pte Ltd)。
公式HPを見ると、スズキというのは、シンガポールでコーヒーロースターが広まっていなかった創業当時、コーヒーの焙煎技術を伝えた日本人コーヒーマスター(Mr. Endo)の、そのまた師匠(Mr. Suzuki)の名前だとか。
遠藤さんに鈴木さんと、日本の名字(苗字)ランキングで上位を占める名前が次々に登場するブランド・ヒストリーですが、「スズキ・グルメ・コーヒー」とは、一種のブランド名のようなもののようです。
巨大な倉庫が並ぶスズキ・グルメ・コーヒーの敷地内。
壁面には、『SUZUKI』という文字と一緒に、コーヒーカップやコーヒーミルの絵が描かれています。
■ 禅スタイル!日本風ミニマル・インテリア
カフェが併設されているのは、入口ゲート正面の建物。
生成りの暖簾と立て看板が、目印です。
1階フロアは、10畳ほどの小さなスペースに、グリーン色のコーヒーカートが1台。
壁際の階段から、2階へと上がります。
2階の入口も、暖簾と格子戸で飾られ、まるで日本の高級料亭や旅館ような佇まい。
扉をくぐると、さらに驚くような世界が広がっています。
明るい白木を基調に、格子や障子といった和の要素を取り入れたインテリア。
ミニマルでモダンな禅スタイルといった雰囲気。
ししおどしと盆栽が飾られた小さな坪庭スペースまであります。
フロアは、注文カウンターあるエリアと、大テーブルのあるエリアの2間続き。
窓際に沿って、客席が設けられています。
カウンターで注文して、奥のスペースに着席。
ホイップクリームたっぷりのアイス抹茶ラテ。
風味の豊かな抹茶に、北海道産の牛乳を合わせた、本格的な味。
外が暑かったので、冷たいドリンクが本当に美味しい!
飲み物にはロータスのビスケットが1枚、添えられているのですが、もうちょっと何かつまみたい…。
フードメニューはないのですが、カウンターに並ぶ日本のお菓子を購入して、一緒にいただくことも可能。
その他、店内の棚にずらりと並ぶ豆・粉、ドリップ各種のコーヒー。スズキ・グルメ・コーヒーが厳選したコーヒーを、おウチで味わうこともできます。
シンガポールの西郊外。
普通だと、足を踏み入れる機会のないブーンレイ工業地帯にある「スズキ・グルメ・コーヒー」。
京都にあるような和の空間で、一服するコーヒーも乙なものです。
Suzuki Gourmet Coffee
広告