マレー半島縦断1800km『深夜特急』の旅⑦:初めてのイポーで食い道楽
2019年12月18日(水)
「マレー半島縦断旅」6日目。いよいよイポー編突入。
前日ペナンからの移動後、実質イポー初日となる本日。朝の出だしは順調だったものの、徐々に雲行きが怪しくなってきたのがお天気です…。
有名チェーン店の元祖!「南香茶餐室」
■ 生きる伝説!元祖「南香茶餐室」
イポーの宿「サラン・パロー」は、朝食なし。
代わりに、隣にあるカフェで朝食の割引サービスがあるということを、チェックインのときに教えてもらったのですが、イポーでの初めての朝は、「南香茶餐室」へ行くと決めていました。
ここは、マレーシアのみならず、シンガポールでも見かけるコーヒーチェーン「オールドタウン・ホワイトコーヒー」の本店と言われているお店。
生きる伝説ともいえる老舗店で、イポー名物「ホワイトコーヒー」を飲んでみたかったのです。
宿からは、徒歩2〜3分。開店から、まだ30分しか経っていないのに、たくさんのお客さんで賑わっています。
■ 初体験!イポー名物「ホワイトコーヒー」
早速注文したのは、お目当ての「ホワイトコーヒー」に、「カヤトースト」、そして「エッグタルト」の3つ。
カップの縁ギリギリまでフワフワの泡で覆われてやってきたのが、かの有名な「ホワイトコーヒー」。ホワイトとつくけど、白いコーヒーではないということは事前調査済み。
普通のコーヒーと何が違うのかというと、コーヒー豆を焙煎するときに、マーガリンを加えているのが特徴だとか。
まろやかなコクと甘味を感じるコーヒーでした。
朝食の定番「カヤトースト」は、薄いトーストにサンドされたジャムの自然な甘さがGood。
ほんのり温かい「エッグタルト」。外側はホロホロとしたパイ生地。中身のカスタード部分は、とろっとしたクリーム状というより、ぷるんとしたプリンのような食感が特徴。
ローカルの人たちで賑わう昔ながらのコピティアムで、「ホワイトコーヒー」との初体験を果たし、朝ごはんタイム終了。
今にも雨が降りだしそうな空模様に、今日の予定をどうしようかと考えながら、一度宿に戻ります。
Nam Heong White Coffee
イポーの洞窟寺院
■ 石灰岩の大地に囲まれたイポー
悩んだ挙句、雨が降っても濡れずに観光できそうな(?)洞窟寺院に行ってみることに。
石灰岩の大地が広がるイポー周辺は、岩山をくり抜いて作られた無数の石窟寺院があることで有名。
行き先は、宿の人におすすめされた「極楽洞(ケロットン)」と、その近くにある「三寶洞(サンポトン)」に決定。
■ 神秘!鍾乳洞の奥に広がる桃源郷「極楽洞」
イポーの市街地から、車で15〜20分ほどで「極楽洞(ケロットン)」に到着。Grabタクシーで、9リンギット(約250円)。
入場は無料、任意で寄付をする形。
岩壁の正面に大きく開いた洞穴を潜って、いざ内部へ。
冷んやりとした空気が流れる大空間。中央と壁際に仏像が配置されています。
圧巻なのは、天井や壁を覆う鍾乳石。長い年月をかけて形作られた自然の芸術は見事の一言!
階段を登って奥に進むと、突き当たりに現れたのは巨大な開口部。
薄暗い洞窟を通ってきた最後に、明るい光と美しい緑を目にする―――仏教で説かれている極楽浄土にたどり着いたような、ドラマチックな演出です。
外の庭園へ降りてみます。
ガチョウが優雅に道を横切り、静かに水をたたえる池。平和な桃源郷で、しばし散策を楽しみました。
Kek Lok Tong(極楽洞)
■ 東洋のペトラ!岩壁にそびえる「三寶洞」
次は、「極楽洞」から約4kmの距離にある「三寳洞(サンポトン)」。Grabタクシーで10分くらい。
入口に建つ中国風の門には、「三寳佛洞」と書かれています。
先ほどの極楽洞と比べると、こじんまりした規模の「三寳洞」。
仏像を祀っている場所も、とりたてて特筆するようなものはなく、サクッと通りすぎます。
案内板をたよりに、細い洞穴をくぐり抜けると、亀池のある小さな中庭へ。
これは、親ガメさんと、子ガメさんでしょうか?
亀池の床は、もちろん亀甲模様になっています(笑)。
亀池の反対側を振りかえると、切り立った崖の合間から覗く中国風の廟。
岩山に突然出現するヨルダンのペトラ遺跡を思い起こさせる寺院。秘境を見つけたインディー・ジョーンズ気分で、洞窟寺院めぐりは終了。
Sam Poh Tong(三寳洞)
「天津茶室」のカスタードプリン
■ ノスタルジックな食堂「天津茶室」
「三寳洞」から、Grabタクシーで旧市街まで戻ってきました。
午後は街を散策しようと思っていたところで、ついに降り出してきた雨!
近くにあった「天津茶室」で、雨宿りを兼ねてランチ。
店内は、老舗の貫禄が感じられるレトロな雰囲気。
いつも激混みらしい人気店も、雨のおかげか、運よくテーブルを確保することができました。
入口の看板にも描かれている名物「カスタードプリン」と「コピ(コーヒー)」を注文。
たまごの風味と滑らかな口あたりが特徴のカスタードプリン。昔ながらの手作りの味に、ほっこりしました。
しかも、隣のテーブルにいた地元のおじさんに、ご馳走になってしまった。本当にありがとうございました!
■ 止まない雨!宿でお昼寝タイム
雨が止みそうにないので、街ブラはあきらめて、一度宿に戻ることに。
しばらく、部屋でゆっくり休憩することにします。
イポー名物は絶品モヤシ!?
■ 夕食は飲食店が集まる新市街へ
昼にプリンしか食べていなかったので、さすがにお腹が空いてきました。
辛うじて雨が止んだ夕方に、新市街にある有名なレストラン街にやってきました。
周囲には、飲食店やお土産店が軒を連ねています。
中には、シンガポールでミシュラン1つ星の屋台飯として有名な「ホーカー・チャン」のお店も。
なんでもオーナーシェフのチャンさんは、ここイポー出身だそう。
■ イポーの名店「老黄芽菜鶏沙河粉」へ
到着したのは、レストラン街の中央一角に建つ大型店舗「老黄芽菜鶏沙河粉」。
イポーはモヤシとチキン料理で有名らしく、ここは数あるレストランの中でも、一・二を争う人気店。
まだ夕食には早い時間なのに、既にほとんどが埋まっている屋外のテーブル席。
店員さんが、店内の席へ案内してくれました。
片言の日本語をくりだすフレンドリーな店員さんが、テキパキと注文・配膳をしてくれました。
注文したのは、イポー名物だという「モヤシ」と「チキン」という王道メニュー。
■ イポー名物!たかがモヤシ、されどモヤシ
まずは、「モヤシ」。『名物になるほどのモヤシとは、いかほどのものか?』ということで、いざ実食。
料理自体は、炒め物というよりサッと湯がいたモヤシに、ゴマ油風味のタレがかかったシンプルなもの。
瑞瑞しく極太なモヤシは、シャキシャキとした食感が楽しく、箸が止まらなくなります。
名物の名に恥じない逸品でございました。
■ 筋肉のシルキーでチキン
お次は「チキン」。
チキンに関しては、シンガポールのチキンライス巡りで鍛えている自負があります。
運ばれてきたのは、細かい肉の繊維がキレイに揃った、見た目も美しいチキン。
胸肉派の自分にとっては当たりの部位。
脂身の少ない引き締まった肉質は、柔らかい中にも、しっかりとした弾力を感じられる食感。しっかりとした鶏肉の味が楽しめる一皿でした。
Restoran Tauge Ayam Lou Wong
中国茶専門店「パープルケイン」で夜お茶
■ マレーシアで人気のおしゃれなティーショップ
ご飯を食べ終わっても、時間は18時半。まだ宿に戻るには早いということで、近くのお茶屋さんへ。
「パープル・ケイン(紫藤茶原)」はマレーシア国内で18店舗を展開する中国茶専門のティーショップ。
店内には、おしゃれなパッケージに包まれた中国茶や、ティーポットやカップなどの茶器が並んでいます。
奥に設けられたカフェ・スペースには、畳の引いた日本の御座敷のような席もあり。
ここで、「ローズ・プリン」とお茶をいただいて、デザートタイム。
Purple Cane Tea House
地図2, Jalan Dato Tahwil Azhar, Osbrone St, 30300 Ipoh, Perak, Malaysia
■ 就寝
雨のせいで、少し消化不良な部分もあったイポー初日。
でも、ホワイトコーヒー、プリン、もやしといった、イポー3大グルメも制覇できたし、旅の中盤にゆっくり休養もできたので、よしとしましょう。
明日は晴れを祈りながら、おやすみなさい。
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