【レベル別10選】無形文化遺産!シンガポールの美食はホーカーにあり
1つ屋根の下に、多様な料理を提供する屋台が集まる「ホーカーセンター」は、美食パラダイス。
絶品ローカルグルメを味わうためには、ホーカー攻略が欠かせません。
今回、ホーカー初心者から上級者まで、レベル別おすすめホーカー10ヶ所を厳選。
ホーカーの魅力から利用時のポイント、必食メニューに至るまで、ホーカーの楽しみ方を伝授いたします。
『ホーカーを制するものは、シンガポール・グルメを制する!』
- ユネスコ無形文化遺産!ホーカー文化
- ホーカー利用時のポイント
- Lv1:フードコートからの旅立ち
- Lv10:キレイな都会でホーカー・デビュー
- Lv30:観光客御用達ホーカーで腕試し
- Lv50:グルメなホーカー飯に覚醒
- Lv70:ディープなローカル感を克服せよ
- Lv99:最強!ホーカーダンジョン決戦
ユネスコ無形文化遺産!ホーカー文化
■ シンガポールのホーカー文化とは
共働きが多く、外食が一般的なシンガポールにおいて、美味しい料理を手頃な価格で味わえる「ホーカーセンター」は、日常生活において欠かせない存在。
朝・昼・晩3食とも、家の近所にあるホーカーで済ませるという家庭も珍しくありません。
また社会的にも、異なる文化・宗教を持つ人々が交流するホーカーは、地域コミュニティーの中核として、大きな役割を果たしています。
この多国籍な文化と、豊かな食文化を支えているシンガポール独自のホーカー文化は、2020年12月、ユネスコの人類無形文化遺産に認定されました。
UNESCO Intangible Cultural Heritage
■ ホーカーセンター vs フードコート
ここで、ホーカーセンターとフードコートの違いについて、簡単に説明しておきましょう。
一般的に、ショッピングモールなどの商業施設内に併設されているのが、「フードコート」。快適で清潔な雰囲気は、日本のデパートなどにあるフードコートとそれほど変わりません。
ホーカーセンター | フードコート | |
---|---|---|
運営 | 政府機関が管轄 | 民間企業が運営 |
価格 | 格安 | ホーカーに比べると若干高め。レストランよりは安い |
エアコン | 無 | 有 |
営業時間 | ストール(店舗)ごとに異なる | ショッピングモールや商業施設に準じる |
一方、より公共性の強い「ホーカーセンター」は、独立した建物もしくはウエットマーケット(生鮮市場)に立地。
屋根はあるものの、窓のないオープンな造りになっているため、エアコンはなし。年季の入った施設も多いため、快適度において近代的なフードコートには及ばないものの、価格と料理の美味しさでは負けていません。
ホーカー利用時のポイント
■ 屋台ごとに異なる営業時間・定休日
ホーカーの営業時間や定休日は、一律に決まっているものではなく、それぞれのストール(屋台)が各自で決定するシステム。
朝早くからオープンして、昼過ぎにクローズする店舗もあれば、夕方から夜しか営業しないという屋台もあります。
定休日についても、(月曜日が定休日のお店が多いといわれているものの)店舗によって異なるため、お目当てのストールがある場合は、お店の公式情報(Google MapやFacebookなど)をチェックしていくことをおすすめします。
■ ティッシュで「座席をキープ」
シングリッシュで、ホーカーやフードコートで座席を確保することを、「Chope(チョップ)」といいます。
ホーカーについたら、まずは座るところを見つけるのが先決。
ホーカー内は、すべて自由席。屋台ごとにエリアが決まっているわけでもないので、どこに座っても構いません。
あいている席を見つけたら、『この座席はキープ済み』という印に、テーブルの上に「何か」を置くのがシンガポール流。
なかには、社員証や傘など置く人もいますが、万が一盗まれたり、なくなったりしてもいいように、ポケットティッシュ(ウエットティッシュ)などを使うのが無難です。
■ 店舗ごとに注文・支払い
日本のフードコート同様、各店舗ごとに注文・支払いをするシステム。
キャッシュレス決済が普及しているシンガポールですが、ホーカーセンターの支払いに関しては、まだ現金払いが主流。
お店によっては、クレジットカードやQRコード決済に対応しているストールもありますが、現金払いのみというお店も多いので、ホーカーセンターに行くときは、現金を持っていくのを忘れずに!
また$100の高額紙幣より、$10札などの細かい紙幣や小銭を用意しておくと、さらにベターです。
■ 食器の返却を忘れずに!
2021年から、ホーカー・フードコートにおける食事後の片付けは義務となり、違反者には罰金が課されるようになりました。
食事が終わったら、忘れずに食器とトレイを返却口に戻しましょう。
通常、ホーカー内に複数ヶ所設置されている返却口。返却棚には「HALAL(ハラル)」と「NON-HALAL(ノン・ハラル)」の2つに分かれています。
ハラル認証ストール以外の食器・トレイは、「NON-HALAL」の棚に返せばオッケー。
ハラル(Halal)とは
ハラルとは、「(イスラム教の戒律で)許されている」を意味するアラビア語。シンガポールでは、イスラムの教えに則って、製造・加工・調理された料理(ハラル料理)を提供する店舗には、ハラル認証マークが掲示。このようなストールの料理を食べた場合、食器・トレイは「HALAL」の返却棚に戻しましょう。
Lv1:フードコートからの旅立ち
『ホーカーに行ったことがない』『雑多なところはちょっと苦手…』―――そんなホーカー初心者は、キレイなフードコートからスタートしましょう。
① フード・リパブリック
「フード・リパブリック(Food Republic)」は、シンガポール国内13ヶ所に展開する大手フードコート・チェーン。
チャンギ空港併設の「ジュエル」や、マリーナベイ地区の「サンテック」、セントーサ島の玄関口「ビボシティ」など、観光客も利用しやすいロケーションに立地。
プラナカン様式のショップハウスや中国の古い村など、各店舗さまざまなテーマでつくられた空間は、まさに食の「テーマパーク」。
清潔で綺麗なだけでなく、楽しみながら食事ができるフードコートは、老若男女すべての人におすすめ。
② ラサプラ・マスターズ
シンガポールのランドマーク「マリーナベイサンズ」の地下2階、北端に位置する「ラサプラ・マスターズ」。
世界中から集まった観光客の胃袋を満たすフードコートには、シンガポール名物から多国籍料理まで、バラエティ豊かなメニューがラインナップ。
他のホーカーセンターよりは、価格は少しお高めですが、予約なしで気軽に利用できるスポットです。
Rasapura Masters
Lv10:キレイな都会でホーカー・デビュー
フードコートをクリアしたら、いよいよホーカー・デビュー。
まずは都心部のおしゃれホーカーで雰囲気をつかみましょう。
③ ラオパサ
19世紀からの長い歴史を持ち、ビクトリア朝時代の美しいブロンズ製骨組みが残る「ラオパサ(Lau Pa Sat)」。
マリーナベイの南岸、シンガポールの金融街の中心に位置しています。
ホーカーセンター内には、中華・インド・マレーシア・日本・韓国・タイなど、インターナショナルな屋台がズラリ。ランチタイムには、大勢のオフィスワーカーでごった返します。
日没になると、周囲に漂う煙と香り。ラオパサ南側に現れる名物「サテ・ストリート」がオープンした合図です。
道路を封鎖した即席ビア・ガーデンで、サテ(串焼き)とタイガービールで乾杯しましょう!
Lv30:観光客御用達ホーカーで腕試し
慣れないうちは、ガイドブックに載っている有名ホーカーセンターがおすすめ。観光客も多く、お店の人も外国人に慣れているので、旅行者でも利用しやすいのがGood◎。
④ マックスウェル・フードセンター
チャイナタウンの南に位置する「マックスウェル・フードセンター」は、ガイドブックには必ず載っている超有名ホーカーセンター。
このホーカー内で、最も長い行列を誇るのが「天天海南鶏飯」。 シンガポールのグルメ通の間で、ベスト・チキンライスに選ばれたお店です。
しっとり柔らかいチキンに、鶏ダシが効いたライス、トロリとかかった特製ソース。すべてがパーフェクトにまとまった究極の一皿。
行列に並んでも食べる価値あり!
天天のチキンライス以外にも、マックスウェルで食べるべき絶品ローカルフードについては、下記の詳細記事をチェックしてね!
⑤ ニュートン・フードセンター
MRTニュートン駅のすぐそばに位置する「ニュートン・フードセンター(Newton Food Centre)」。
シンガポールを舞台にした映画『クレイジーリッチ・アジアンズ』でも登場したホーカーセンターです。
約83の屋台が集まるホーカー内には、チキンライス、サテ(串焼き)、シーフードバーベキュー、ホッケンミーなど、豊富なローカルフードが揃っています。
Newton Food Centre
Lv50:グルメなホーカー飯に覚醒
さらに経験値をつむなら、グルメホーカーへ。
ミシュラン「ビブ・グルマン」グルメから、若い世代が生み出す進化系ローカルフードまで、ホーカー飯の美味しさに覚醒せよ!
⑥ アモイ・ストリート・フードセンター
タンジョンパガーのオフィス街とチャイナタウンの谷間に位置する「アモイ・ストリート・フードセンター」。
ここは、ミシュラン・ビグブルマン受賞歴のある4店が集まるミシュラン・ホーカー。
- シンガポール唯一「シンガポール風ラーメン」
- 軽食スナック「カレーパフ」
- 笹の葉に包まれた「中華ちまき」
- 日本人好みの「ビーフヌードル」
など、絶品ホーカー飯は見逃せません。
⑦ チョンバル・マーケット・フードセンター
美味しいものが集まるところといえば、それば「市場」。
朝早くから安くて新鮮な食品を買い求める地元客で賑わう「チョンバル・マーケット」に併設されたフードセンターも、味に厳しいシンガポーリアンに絶賛される美食の宝庫。
ミシュラン・ビブグルマン認定の「チキンライス」や「ホッケンミー」、蒸したてホカホカの「豚まん」に、病みつきあんかけ麺「ローミー」など、安くて美味しいホーカーグルメを召し上がれ!
Lv70:ディープなローカル感を克服せよ
ホーカーに巣食うディープなローカル感。地元民に揉まれながら、アウェーな雰囲気にも動じない強靭なメンタルを会得せよ。
⑧ チャイナタウン・コンプレックス・フードセンター
チャイナタウンのド真ん中にそびえる中国寺院「佛牙寺龍華院」の裏手に位置する「チャイナタウン・コンプレックス・フードセンター」。
観光スポットのすぐそばにありながら、ディープな雰囲気で他者を圧倒するローカルの牙城です。
迷路のように入り組んだ2階フロアには、230近くのストールが集結。
ホーカー屋台で初めてミシュラン1つ星に輝き、元祖『世界で最も安いミシュラン飯』として脚光を浴びた「ホーカー・チャン」や、小籠包の専門店「中国拉面小籠包」やカヤトーストの老舗「1950年代」などの人気ストールが揃っています。
⑨ ゴールデンマイル・フードセンター
アラブストリート(カンポングラム地区)の東端に位置する「ゴールデンマイル・フードセンター」。
地下1階、地上2階建ての建物に、中華・マレー・インドなど、民族色豊かな屋台が揃っています。
シェフによる本格イタリアンや、若きオーナーが手掛けるグルメバーガー、中身がとろけるラバ・バゲットなど、こだわりの銘品ぞろい。レベルの高いホーカーセンターです。
Lv99:最強!ホーカーダンジョン決戦
ホーカーを極めるなら、シンガポーリアンの生活が息づく郊外を目指すべし。
地元ローカルに混じって、屋台飯を喰らう何気ない日常こそが、ホーカー文化の真骨頂。
⑩ オールドエアポートロード・フードセンター
地元シンガポーリアンの間で、ベストホーカーと名高いのが、市街中心部から北東の郊外に位置する「オールドエアポートロード・フードセンター」。
超ド級のローカルな雰囲気で、余所者を寄せ付けない最強ラスボス・ホーカーです。
ダンジョンのように薄暗い建物内にひしめく約170軒もの屋台。
人気No.1ローミーに、ビブグルマンのホッケンミー、絶品ローストポークや、定番のカリーパフなど、実力派のホーカー飯が満載。
シンガポール・ホーカー界の最高峰を制覇したあなたは一人前の勇者です!!
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