【レベル別10選】無形文化遺産!シンガポールの美食はホーカーにあり

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1つ屋根の下に、多様な料理を提供する屋台が集まる「ホーカーセンター」は、美食パラダイス。

絶品ローカルグルメを味わうためには、ホーカー攻略が欠かせません。

今回、ホーカー初心者から上級者まで、レベル別おすすめホーカー10ヶ所を厳選。

ホーカーの魅力から利用時のポイント、必食メニューに至るまで、ホーカーの楽しみ方を伝授いたします。

『ホーカーを制するものは、シンガポール・グルメを制する!』

 


ユネスコ無形文化遺産!ホーカー文化


■ シンガポールのホーカー文化とは

共働きが多く、外食が一般的なシンガポールにおいて、美味しい料理を手頃な価格で味わえる「ホーカーセンター」は、日常生活において欠かせない存在。

朝・昼・晩3食とも、家の近所にあるホーカーで済ませるという家庭も珍しくありません。

また社会的にも、異なる文化・宗教を持つ人々が交流するホーカーは、地域コミュニティーの中核として、大きな役割を果たしています。

この多国籍な文化と、豊かな食文化を支えているシンガポール独自のホーカー文化は、2020年12月、ユネスコの人類無形文化遺産に認定されました。

UNESCO Intangible Cultural Heritage

 

■ ホーカーセンター vs フードコート

ここで、ホーカーセンターとフードコートの違いについて、簡単に説明しておきましょう。

一般的に、ショッピングモールなどの商業施設内に併設されているのが、「フードコート」。快適で清潔な雰囲気は、日本のデパートなどにあるフードコートとそれほど変わりません。

ホーカーセンター フードコート
運営 政府機関が管轄 民間企業が運営
価格 格安 ホーカーに比べると若干高め。レストランよりは安い
エアコン
営業時間 ストール(店舗)ごとに異なる ショッピングモールや商業施設に準じる

一方、より公共性の強い「ホーカーセンター」は、独立した建物もしくはウエットマーケット(生鮮市場)に立地。

屋根はあるものの、窓のないオープンな造りになっているため、エアコンはなし。年季の入った施設も多いため、快適度において近代的なフードコートには及ばないものの、価格と料理の美味しさでは負けていません。

 


ホーカー利用時のポイント


■ 屋台ごとに異なる営業時間・定休日

ホーカーの営業時間や定休日は、一律に決まっているものではなく、それぞれのストール(屋台)が各自で決定するシステム。

朝早くからオープンして、昼過ぎにクローズする店舗もあれば、夕方から夜しか営業しないという屋台もあります。

定休日についても、(月曜日が定休日のお店が多いといわれているものの)店舗によって異なるため、お目当てのストールがある場合は、お店の公式情報(Google MapやFacebookなど)をチェックしていくことをおすすめします。

 

■ ティッシュで「座席をキープ」

シングリッシュで、ホーカーやフードコートで座席を確保することを、「Chope(チョップ)」といいます。

ホーカーについたら、まずは座るところを見つけるのが先決。

ホーカー内は、すべて自由席。屋台ごとにエリアが決まっているわけでもないので、どこに座っても構いません。

ホーカーでは、ティッシュなどを置いて、席とり(Chope)
卓上のティッシュは『座席キープ済』の印

あいている席を見つけたら、『この座席はキープ済み』という印に、テーブルの上に「何か」を置くのがシンガポール流

なかには、社員証や傘など置く人もいますが、万が一盗まれたり、なくなったりしてもいいように、ポケットティッシュ(ウエットティッシュ)などを使うのが無難です。

 

■ 店舗ごとに注文・支払い

日本のフードコート同様、各店舗ごとに注文・支払いをするシステム。

キャッシュレス決済が普及しているシンガポールですが、ホーカーセンターの支払いに関しては、まだ現金払いが主流

お店によっては、クレジットカードやQRコード決済に対応しているストールもありますが、現金払いのみというお店も多いので、ホーカーセンターに行くときは、現金を持っていくのを忘れずに!

また$100の高額紙幣より、$10札などの細かい紙幣や小銭を用意しておくと、さらにベターです。

 

■ 食器の返却を忘れずに!

2021年から、ホーカー・フードコートにおける食事後の片付けは義務となり、違反者には罰金が課されるようになりました。

食事が終わったら、忘れずに食器とトレイを返却口に戻しましょう。

ホーカーセンターの食器・トレイ返却ポイント

通常、ホーカー内に複数ヶ所設置されている返却口。返却棚には「HALAL(ハラル)」「NON-HALAL(ノン・ハラル)」の2つに分かれています。

ハラル認証ストール以外の食器・トレイは、「NON-HALAL」の棚に返せばオッケー。

ハラル(Halal)とは

ハラルとは、「(イスラム教の戒律で)許されている」を意味するアラビア語。シンガポールでは、イスラムの教えに則って、製造・加工・調理された料理(ハラル料理)を提供する店舗には、ハラル認証マークが掲示。このようなストールの料理を食べた場合、食器・トレイは「HALAL」の返却棚に戻しましょう。

 


Lv1:フードコートからの旅立ち


『ホーカーに行ったことがない』『雑多なところはちょっと苦手…』―――そんなホーカー初心者は、キレイなフードコートからスタートしましょう。

 

① フード・リパブリック

フード・リパブリック(Food Republic)は、シンガポール国内13ヶ所に展開する大手フードコート・チェーン

チャンギ空港併設のジュエルや、マリーナベイ地区の「サンテック」セントーサ島の玄関口「ビボシティ」など、観光客も利用しやすいロケーションに立地。

フードリパブリックCity Square店

プラナカン様式のショップハウスや中国の古い村など、各店舗さまざまなテーマでつくられた空間は、まさに食の「テーマパーク」

フードリパブリックVivo City店の店内

清潔で綺麗なだけでなく、楽しみながら食事ができるフードコートは、老若男女すべての人におすすめ。

 

② ラサプラ・マスターズ

シンガポールのランドマークマリーナベイサンズの地下2階、北端に位置する「ラサプラ・マスターズ」

世界中から集まった観光客の胃袋を満たすフードコートには、シンガポール名物から多国籍料理まで、バラエティ豊かなメニューがラインナップ。

マリーナベイサンズのフードコート「ラサプラ・マスターズ(Rasapura Masters)」

他のホーカーセンターよりは、価格は少しお高めですが、予約なしで気軽に利用できるスポットです。

 


Lv10:キレイな都会でホーカー・デビュー


フードコートをクリアしたら、いよいよホーカー・デビュー。

まずは都心部のおしゃれホーカーで雰囲気をつかみましょう。

 

③ ラオパサ

19世紀からの長い歴史を持ち、ビクトリア朝時代の美しいブロンズ製骨組みが残るラオパサ(Lau Pa Sat)」

マリーナベイの南岸、シンガポールの金融街の中心に位置しています。

ラオパサの内部

ホーカーセンター内には、中華・インド・マレーシア・日本・韓国・タイなど、インターナショナルな屋台がズラリ。ランチタイムには、大勢のオフィスワーカーでごった返します。

「ラオパサ(Lau Pa Sat)」のホーカー飯

日没になると、周囲に漂う煙と香り。ラオパサ南側に現れる名物「サテ・ストリート」がオープンした合図です。

道路を封鎖した即席ビア・ガーデンで、サテ(串焼き)タイガービールで乾杯しましょう!

 


Lv30:観光客御用達ホーカーで腕試し


慣れないうちは、ガイドブックに載っている有名ホーカーセンターがおすすめ。観光客も多く、お店の人も外国人に慣れているので、旅行者でも利用しやすいのがGood◎。

 

④ マックスウェル・フードセンター

チャイナタウンの南に位置するマックスウェル・フードセンターは、ガイドブックには必ず載っている超有名ホーカーセンター

チャイナタウンにある有名ホーカーセンター「マックスウェル・フードセンター」の内部

このホーカー内で、最も長い行列を誇るのが天天海南鶏飯。 シンガポールのグルメ通の間で、ベスト・チキンライスに選ばれたお店です。

しっとり柔らかいチキンに、鶏ダシが効いたライス、トロリとかかった特製ソース。すべてがパーフェクトにまとまった究極の一皿

行列に並んでも食べる価値あり

天天の名物チキンライス

天天のチキンライス以外にも、マックスウェルで食べるべき絶品ローカルフードについては、下記の詳細記事をチェックしてね!

 

⑤ ニュートン・フードセンター

MRTニュートン駅のすぐそばに位置する「ニュートン・フードセンター(Newton Food Centre)」

シンガポールを舞台にした映画クレイジーリッチ・アジアンズでも登場したホーカーセンターです。

「ニュートン・フードセンター(Newton Food Centre)」

約83の屋台が集まるホーカー内には、チキンライス、サテ(串焼き)、シーフードバーベキュー、ホッケンミーなど、豊富なローカルフードが揃っています。

 


Lv50:グルメなホーカー飯に覚醒


さらに経験値をつむなら、グルメホーカーへ。 

ミシュランビブ・グルマングルメから、若い世代が生み出す進化系ローカルフードまで、ホーカー飯の美味しさに覚醒せよ!

 

⑥ アモイ・ストリート・フードセンター

タンジョンパガーのオフィス街とチャイナタウンの谷間に位置するアモイ・ストリート・フードセンター

「アモイ・ストリート・フードセンター(Amoy Street Food Centre)」のホーカー飯

ここは、ミシュラン・ビグブルマン受賞歴のある4店が集まるミシュラン・ホーカー。

  • シンガポール唯一「シンガポール風ラーメン」
  • 軽食スナック「カレーパフ」
  • 笹の葉に包まれた「中華ちまき」
  • 日本人好みの「ビーフヌードル」

など、絶品ホーカー飯は見逃せません。

 

⑦ チョンバル・マーケット・フードセンター

美味しいものが集まるところといえば、それば「市場」。

チョンバルの台所「チョンバル・マーケット」

朝早くから安くて新鮮な食品を買い求める地元客で賑わうチョンバル・マーケットに併設されたフードセンターも、味に厳しいシンガポーリアンに絶賛される美食の宝庫

「チョンバル・マーケット・フードセンター(Tiong Bahru Market FC)」のホーカー飯

ミシュラン・ビブグルマン認定のチキンライスホッケンミー、蒸したてホカホカの「豚まん」に、病みつきあんかけ麺「ローミー」など、安くて美味しいホーカーグルメを召し上がれ!

 


Lv70:ディープなローカル感を克服せよ


ホーカーに巣食うディープなローカル感。地元民に揉まれながら、アウェーな雰囲気にも動じない強靭なメンタルを会得せよ。

 

⑧ チャイナタウン・コンプレックス・フードセンター

チャイナタウンのド真ん中にそびえる中国寺院「佛牙寺龍華院」の裏手に位置するチャイナタウン・コンプレックス・フードセンター

観光スポットのすぐそばにありながら、ディープな雰囲気で他者を圧倒するローカルの牙城です。

「チャイナタウン・コンプレックス(Chinatown Complex)」の座席

迷路のように入り組んだ2階フロアには、230近くのストールが集結。

Liao Fan香港ソヤソースチキンライスアンドヌードル

ホーカー屋台で初めてミシュラン1つ星に輝き、元祖『世界で最も安いミシュラン飯』として脚光を浴びたホーカー・チャンや、小籠包の専門店「中国拉面小籠包」やカヤトーストの老舗1950年代などの人気ストールが揃っています。

 

⑨ ゴールデンマイル・フードセンター

アラブストリート(カンポングラム地区)の東端に位置するゴールデンマイル・フードセンター

「ゴールデンマイル・フードセンター」中庭

地下1階、地上2階建ての建物に、中華・マレー・インドなど、民族色豊かな屋台が揃っています。

「ゴールデンマイル・フードセンター(Golden Mile Food Centre)」のホーカーグルメ

シェフによる本格イタリアンや、若きオーナーが手掛けるグルメバーガー、中身がとろけるラバ・バゲットなど、こだわりの銘品ぞろい。レベルの高いホーカーセンターです。

 


Lv99:最強!ホーカーダンジョン決戦


ホーカーを極めるなら、シンガポーリアンの生活が息づく郊外を目指すべし

地元ローカルに混じって、屋台飯を喰らう何気ない日常こそが、ホーカー文化の真骨頂。

 

⑩ オールドエアポートロード・フードセンター

地元シンガポーリアンの間で、ベストホーカーと名高いのが、市街中心部から北東の郊外に位置するオールドエアポートロード・フードセンター

超ド級のローカルな雰囲気で、余所者を寄せ付けない最強ラスボス・ホーカーです。

オールドエアポートロード・フードセンターの内部

ダンジョンのように薄暗い建物内にひしめく約170軒もの屋台

人気No.1ローミーに、ビブグルマンのホッケンミー、絶品ローストポークや、定番のカリーパフなど、実力派のホーカー飯が満載。

「オールドエアポートロード・フードセンター(Old Airport Road Food Centre)」のホーカー飯

シンガポール・ホーカー界の最高峰を制覇したあなたは一人前の勇者です!

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